浜田恵造香川県知事と大西秀人高松市長とのトップ会談(写真)が13日、県庁内で開かれ、四国への新幹線導入や総合戦略の推進、障がい者スポーツの推進など、県と市が連携し取り組む四つの重要課題について会談し、トップ同士が互いに共通認識を深めた。議題は四国への新幹線導入▽総合戦略の推進▽G7香川・高松情報通信大臣会合▽高松駅における外国人観光案内所の整備▽障がい者スポーツの振興―の四つ。
四国への新幹線導入で浜田知事は人口減少や地域活力の向上が課題となる中で、また全国への交付税措置が新幹線整備に投入される現状に触れつつ、関西と四国や四国内の交流人口の拡大により、地域経済を活性化させ観光振興を図るために「新幹線は有効な手段となり、災害時対応の防災対応力の向上、在来線を維持・確保する意味でも重要」。併せて、すでに瀬戸大橋は新幹線規格となっており「既存ストックを活用する観点からも効果が期待される」と強調し、四国4県、四国公共交通議員連盟や経済界と連携し国土交通省に調査研究を要望するなど、「基本計画から整備計画の格上げに向け取り組む」と述べた。四国への新幹線導入は「将来の課題」との意見に対し四国は全国に先駆けて人口減少、高齢化が進む状況だけに「1日も早い国による調査研究に着手してほしい」と述べ、高速道路と並ぶ重要な社会インフラとして地域の将来のために地元、関係各層が一体となって取り組まなければならない」とあらためて四国への新幹線導入を喫緊の課題であることを強調した。
大西市長も四国が新幹線空白地帯であることを示しつつ「時間距離と交流の在り方は大きく関係する」と述べた上で、「国における調査研究に着手することついて県内市町と県が一緒になって取り組む」と強調した。
総合戦略の推進では県と高松市が連携し、来年4月29・30日に高松市で開催される「G7香川・高松情報通信大臣会合」では浜田知事は、県と高松市が協力し成功に向け万全を期すとともに、「現代アート、瀬戸内、香川県、高松市の魅力を世界に発信し活性化や交流人口の拡大につなげたい」と述べた。大西市長はこの会合を機に「国内外への情報発信だけでなく、まちづくりにつなげ、高松市の中心市街地全体が無料でフリーにWi−Fi環境ができるように取り組む」「情報通信企業の会議を誘致できれば」と強調した。
障がい者スポーツの振興で大西市長は17年度から3年間続けて、ユニバーサルデザイン対応再整備中の屋島陸上競技場で中国四国の障がい者の陸上競技大会の開催が決定したことに触れ、「この大会を中心に施設整備などの課題を浮き彫りにしながら、障がい者のスポーツ振興に一層、力を入れて取り組んでいきたい」と述べた。
提供:建通新聞社