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日本工業経済新聞社(山梨)
2015/10/15

【山梨】富士橋、上流へ架け替え

 県県土整備部は、主要地方道市川三郷富士川線の富士橋(富士川町)の架替事業について8日開催の県公共事業評価委員会に諮り、事業着手が妥当とされた。計画では、2016年度に測量、地質調査に着手し、用地取得や上下部工などを進め、24年度完成を目指す。総事業費は約40億円。

 市川三郷富士川線は、市川三郷町から富士川町の国道52号までの全長8・6qの幹線道路で、第二次緊急輸送道路に指定されている。
 同路線の富士橋(橋長270m)は復員が狭く、大型車のすれ違いが困難で、1950年(昭和25年)の竣工で現行の耐震基準を満たしていない。さらに、富士川の洪水時の計画水位は現在の路面とほぼ同じ高さであり、河川管理上の支障もあり、早急に橋梁整備に着手する必要があるため、県では現橋の上流部に架け替えを計画した。
 整備内容は、道路改良L600m(富士川町駅前通二丁目〜鰍沢)、W6・0(10・0)m、橋梁架け換え1橋(L310m)。現況の幅員7・5m(車道5・5m、片側歩道2m)を10m(車道3m×2、片側歩道2・5mほか)とする。
 整備期間は16年度から24年度まで。総事業費は約40億円(国費26億円、県費14億円)。
 全体計画は、16年度に測量、地質調査、詳細設計(1億円)、17年度に用地測量、用地調査(2億円)、18年度に用地取得、橋梁下部工事(7億円)、19年度に橋梁下部工事(10億円)、20年度に橋梁上部工事(10億円)、21年度は橋梁上部工事、道路改良工事(8億円)、22年度に道路改良工事、旧橋撤去工事(2億円)。
 県によると、事業の経済効率性について、費用31億5000万円、便益47億円で費用便益比は1・5となり、国の採択基準の1・0を超えている。
 必要整備量については、架け替えによる地域への影響が少なく、河川への影響も少ない架け替え位置を選定し、最低限の延長600mとする。環境負荷への配慮では、周辺は急峻な地形が多いため、架け替えに伴う道路改良による大規模な地形改変を生じない位置とし、仮橋や長期間の交通規制を伴なわないようにする。
 13年5月には富士川町から整備要望が提出され、架替位置は既設橋の上流側として河川管理者と協議し、了解を得ている。 そのため事業実施が妥当と委員会に諮り、承認された。