日本工業経済新聞社(群馬)
2015/10/15
【群馬】来月にも橋台発注へ 九十九川橋の建設 西毛広幹道安中工区
西毛広域幹線道路(西毛広幹道)安中工区の九十九川橋(仮称)の整備で、県安中土木事務所は、新たにA2建設に着手する方針を固めた。来月にも入札を行い、施工者と契約を交わす見通し。同橋建設では今月橋脚工事を発注したばかり。共に本年度中に完成させ、来年度は橋取り付け部の整備を進め、肝となるトンネル工事の早期着工を目指す。
安中工区の完成は2020年度。それを達成するため、工事のピッチが上がってきた。今月発注された九十九川橋梁のP2に続き、今度はA2に着工だ。14日に開かれた県の会合で、現在の同工区の予算から工事にまとまった金額を充てることが決まり、連続して工事を発注することになった。これから入札の準備を進め、早ければ来月上旬、遅くとも同下旬には入札を行う見通しだ。
同橋は3径間のポストテンションPC合成桁で、L111m、W16・8m(地覆含む)。A2は川の北側に整備する。逆T式で高さは10・5m。設計は中央コンサルタンツ(愛知県名古屋市)が作成した。現在積算の詰めの作業が進んでいる。現場は安中市スポーツセンターの近くで、川沿いには市道が走る。工事は市道を片側通行とするなど規制して実施する計画だ。
土木事業のセオリー通り、同工区では大型構造物の整備から手を付けた。先行して着工した秋間川橋梁は下部がほぼ完成。上部はその前後の道路整備のめどが立ち次第、製作・架設するという。九十九川橋梁は、最初の工事となるP2の施工者が今月、安中土建(安中市)に決まり、このほど準備工事が始まった。橋から北へと続く本線は、安中市スポーツセンターのアーチェリー場内を通るため、安中市が施設の移設を進めている。
事業の今後の見通しについて、同事務所担当者は「橋以外の部分は、用地買収にまだ時間がかかる。このまま橋梁建設を進める可能性が高い」と話し、次はA1に着手する意向を示した。残るP1については、現場条件などからP2完成後に着工するとしている。
西毛広幹道安中工区は国道18号安中市役所付近から北東へ延びる1・9q区間。秋間川と九十九川の2つの橋梁の間にはトンネルを整備するが、南側抗口付近に市道が走っているため、そこにボックスカルバートを整備した後の着工になるという。現在懸命に取り組んでいるトンネル北側の用地買収も、まだ時間がかかりそうだ。