日本工業経済新聞社(埼玉)
2015/10/15
【埼玉】日高市の16年度予算編成方針が明らかに
日高市は2016年度予算編成方針を明らかにした。厳しい財政状況の中で、先例や慣例にとらわれず創意工夫と新たな視点で事務事業を見直し、スピード感をもって取り組まなければならないと位置付けている。
重点施策は▽子育て支援、教育環境の充実▽高麗郡建郡1300年、観光振興・環境保全▽高齢者支援、交通政策▽都市基盤の整備、安心・安全の確保――に資する事業としている。そのほか、人口対策推進、産業支援、ひとづくり、健康づくりに資する施策の積極的な推進を掲げている。
16年度の財政見通しは、市税に大きな伸びが見込めず、地方消費税交付金は税率引き上げ延期により増額が見込めない。地方交付税・臨時財政対策債も総額で減額と予測され、歳入総額は164億7000万円を見込む。一方、歳出は実施計画の概算要求状況などから総額182億7000万円と試算、現時点で18億円不足している。
歳出に関しては、投資的経費は行政水準向上への効果を十分把握するとともに、後年度の管理体制、財政負担も慎重に検討する。また市総合計画との整合性に留意し、事業費積算にあたっては過去の実績や設計書などにより適正に見積もるとともに、国・県補助金の活用も調査・検討を行う。維持補修費は施設の現況を的確に把握し、老朽程度を勘案しながら今後策定予定の公共施設等総合管理計画を見据え、計画性を持って見積もることとしている。
予算編成作業スケジュールは、月内に予算見積書など提出、10〜11月にかけて予算要求折衝、財政課長および企画財政部長による予算査定・内示を12月に行う。16年1月に復活要求折衝・内示、副市長および市長の査定・内示を経て、3月定例議会へ当初予算案を提出する。