胎内市は、胎内沖で洋上風力発電施設の建設を構想している。事業主体は民間事業者で、最大100基の風車を設置・運営する計画。事業費は最大で3000億円規模と見込まれている。
名古屋大学の研究チームが風力発電の最適地であると評価したことから計画が浮上したもの。これまでに新潟漁業協同組合北蒲原支所において、漁業関係者に設置計画を説明し、さらなる検討へ向けた理解を得ることになったことを8月27日の全員協議会で報告した。
今後、10月下旬から村松浜・中村浜・笹口浜・荒井浜・桃崎浜の5区浜において、順次、地元説明会を開催したい考え。5区浜で了承を得られた場合、全市民へ説明会や講演会などを実施し、事業推進への理解を得たい意向。現段階では、事業者の選定方法や設置場所、風車方式などは明らかになっていない。
吉田和夫市長は、第3回定例会において、自然環境や住民への影響について「十二分な配慮と対応が重要」と、影響評価の徹底を強調し、「高い発電能力、産業振興など多くの魅力がある。しかし、解消できない問題があった場合には、なおざりに進むことはない。課題をクリアしながら検討を進めていきたい」と話した。なお、市民生活課は「市民の皆さまから理解を得られなれけば事業が進むことはなく、風車設置数や事業費もあくまで構想段階における最大値」と説明している。