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宮崎建設通信社
2015/10/15

【宮崎】更新計画策定へ意見交わす 国道植栽のワシントニアパーム

 宮崎ワシントニアパーム維持管理検討会(北川義男委員長=日本造園修景協会宮崎支部長、委員15人)の第1回会合が、6日に国土交通省宮崎河川国道事務所会議室で開かれた。会合では、事務局である宮崎河川国道事務所がまとめた植替えの順序やパターン、苗木の調達方法等について、参加した委員が各々の立場から意見を交わした。
 南国宮崎の顔として知られるワシントニアパームは、樹高の成長に伴い、維持管理作業が困難になりつつある。このため、宮崎河川国道事務所は有識者等で構成する検討会を平成24年に設置。ワシントニアパームのある景観を残しつつ、安全に剪定できる「概ね30〜60年サイクルで若木に植え替える」とする維持管理方針を決定していた。
 対象区間は、起点側である一の鳥居交差点から、終点側である加江田川左岸までの14.7q。区間内には合計839本のワシントニアパームが植栽されており、中でも昭和42年頃に植栽された一の鳥居交差点から中村交差点までの区間には、当初3〜4m程度だった樹高が20m近くまで成長したワシントニアパームが存在している。
 会合では、事務局を務める宮崎河川国道事務所の担当者が、起点側である一の鳥居交差点から終点側に向かって年間14本程度を植替えていく更新計画を提案したほか、端から順に植替えた場合と1本置きに植替えた場合の比較・検討結果、当面15年は市場から調達し、16年目以降は圃場育成を行うなどとする苗木の調達方法などを示した。
 説明に対して委員からは、「市街地・郊外部などの場所特性に応じて、植え替える本数を減らしても良いのではないか」といった意見が寄せられたほか、スケールとダイナミックさが特長であるワシントニアパームの価値が植え替え時に減少することを踏まえ、「その価値を保ちつつ、植え替えを行わなければならない」との意見があがった。
 宮崎河川国道事務所では、今会合で寄せられた意見を踏まえ、来年1月頃に開催する第2回会合で更新(植替え)計画や地域との協働による植替え方法を確認する予定でいる。策定した更新計画に基づき、来年春頃から植替えを実施すると共に、計画の妥当性を確認し、必要であれば計画見直し等のフォローアップにも取り組んでいく。