玉野市は、指定管理者の候補先を打診していた市民病院の運営について、応答を示した平成博愛会(徳島市・武久洋三理事長)を新たな管理者候補として、本協定の締結に向けた調整を行っていることを5日の市議会厚生委員会で明らかにした。診療科目など詳細を詰め、選定委員会を経て、12月定例市議会に管理者の指定議案を諮る考え。
市民病院(写真)は1973年建設、診療科目13科・一般病床199床の中核医療施設。老朽化や収支悪化などの諸課題に対処するため、従来の公設公営から運営方式を変更。療養病床・地域包括ケア病床の創設などの病棟再編、地域医療連携体制の強化・関係機関との連携関係構築、在宅医療の推進などを軸に指定管理者制度に移行するとしている。当初公募で管理者候補としていた医療法人が辞退したことから、指定管理者の候補先を市が打診していた。
12月定例市議会で指定管理者の指定議案が承認されれば、現状を基本に協議・引き継ぎを進め、2016年4月から指定管理制度に移行する方針。指定期間は5年間。
既存施設は築後40年余を経過、老朽化に加え施設基準を満たしていない部分もあるため、耐震診断も実施していない。 公設民営化基本方針によると指定管理期間中に新病院建設などの検討を念頭に運営を行い、市と協議しながらできるだけ早い段階で方針を決定するとしており、同日の厚生委員会で同会を候補とした理由として「建て替えに前向き」という点が副市長からコメントされている。
(提供:建通新聞社)