日本工業経済新聞社(山梨)
2015/10/13
【山梨】誘客施設建設撤回で複数案示し用買へ 笛吹市のミズベリング説明会
笛吹市は8日、ミズベリング構想市民説明会を開催した。誘客施設の白紙撤回などこれまでの経過を説明するもので、今後は、用地取得に向けて全体の活用案を複数示し、進めていく考えを明らかにした。
冒頭、倉嶋清次市長は、今回の説明会でひとつの区切りとする考えを述べたうえで「市側が提案した施設建設のための用地取得は議会で否決されたが、現状のままにしておくことは望ましいことではない。構想の中核的なテーマとして市民とともに考えていきたい」とあいさつした。
小林明副市長からは、市民ミーティングにおける構想説明から活用アイディア募集、プロポーザルによる誘客施設運営業者募集・決定に至るまでの経緯が語られるとともに、市が用地を取得することにより狭あい、あるいは一方通行の周辺道路事情を改善できる点や、大駐車場確保によるメリットを説明した。
続いて設けられた質疑応答の時間では「構想が市民に浸透していない」点や「ミズベリングとNTT用地の有効活用が結びつかなかった」など市側の説明不足を指摘する声をはじめ、用地取得を否決した議会を含めて「皆で話し合う場を設けてほしい」との声が複数聞かれた。
また、用地周辺の道路拡張や労報橋架け替えの財源についての質問に対しては「社会資本整備総合交付金や合併特例債を活用する」と答え、おおむね6億円ほどの事業費を試算していることを明らかにした。
市側は、NTTの用地購入そのものは市民の理解を得られているとして、全体的にどのように活用していくかの案をいくつか示したうえで取得を進めていきたい考えだ。
【写真@約30人が参加した経過説明会。市側は新たな用地活用案を示していく方針ANTT用地取得の折には架け替える計画の労報橋】