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北陸工業新聞社
2015/10/13

【石川】城北病院が本館改築へ/釣谷で設計40億円を投入/来月にも指名通知、12月入札/京町/3年半の4期工事

 公益社団法人石川勤労者医療協会(金沢市京町、島隆雄理事長)は総事業費40億円を投じて「城北病院本館改築工事」を計画しており、今月中に入札参加業者を選定し、11月に指名通知を行い、12月初めには工事入札を実施したい考えだ。設計は釣谷建築事務所(同市泉が丘)が担当。
 城北病院は本館と北棟で構成。本館の南棟が築後46年、西棟が築後34年を経過し、老朽化が顕著な上、患者や職員にとって施設環境が悪くなっている。新病院建設にあたり、移転新築でなく、これまでの地域との歩みを考慮して現在地での建替えに決めた。
 新病院はS造およびRC造地下1階、地上5階建てとなり、増築部分は延べ7521・34平方メートルで、完成後は全体で1万911・60平方メートル(現況は延べ1万124平方メートル)。病床数は現在の314床から292床となり、19(平成31)年5月の竣工を予定する。
 現在地での建替えのため、約3年半に渡る工期は解体・建設・改修を繰り返す。工程は改築1期としてまず、駐車場部分に西棟(1)と霊安棟を建設し、改築2〜4期で順次西棟(2)〜(4)を建て替える。東棟と接続棟は既存改修される。
 最上階には全室トイレ付き・屋上庭園併設の個室の緩和ケア病棟が開設されるほか、救急病棟を増床し、HCU(ハイケアユニット)への移行も可能な構造とする。椅子席で200名が収容できる会議室も設置。
 08年の浅野川浸水被害を教訓に電気系統はすべて屋上階に設置し、停電やライフラインの遮断に備え、一定期間分の医薬品・食料を備蓄する。
 同協会では「金沢の街なかの拠点病院としての役割を担うとともに、金沢美大と連携しながらホスピタルアートも充実させ、地域に安らぎを提供したい」(国光哲夫専務理事)としている。
hokuriku