11月15日投開票の高知市長選に出馬表明している現職の岡ア誠也氏は4日、4期目に向けた基本政策と具体的施策を発表した。「にぎわいと暮らし安心のまちづくり−連携・共栄・発展を目指して−」をビジョン・目標とし、五つの基本政策を掲げている。主な新規事業としては、社会福祉会館の建設に2018年度着手することや、老朽化の進む木村会館を改築し20年度に完成させることなどを盛り込んでいる。
岡ア氏は、将来に向けてのまちづくりとして「災害に強いまちづくり」「安全で機能的なまちづくり」「活力溢(あふ)れるにぎわいのまちづくり」「暮しをサポートするまちづくり」「新たな協働と連携のまちづくり」の五つを基本政策とし、その中で30の具体的施策、100の事業、130の実施内容・指標を掲げている。
基本政策別の主な事業と実施時期などは次の通り。
【災害に強いまちづくり】
津波からの避難対策については▽タワー9カ所、センター3カ所の整備を15年度末に完了▽高台への避難路・避難場所の整備は避難路全240カ所の整備を15年度末に完了
長期浸水区域の浸水対策については▽三重防護による浦戸湾の地震・津波対策の推進を15年度から国・県に要望▽雨水ポンプ場など内水排除施設の地震・津波対策は21年度に88%▽市内の排水ポンプ施設の計画的な修繕を継続実施。
防災拠点の整備では▽弥右衛門公園(広域防災拠点)の整備を20年度完了、緊急避難場所や臨時ヘリポート、耐震性非常用貯水槽などの整備を実施▽竹島公園の整備は17年度完了、盛土による高台を整備▽広域支援物資集積拠点として東部運動場の多目的ドーム整備を17年8月完成
中山間地域の防災対策では▽中山間防災計画に基づく浸水対策・がけ崩れ対策を16年度から▽緊急用ヘリポート8カ所の整備を19年度完了。
【安全で機能的なまちづくり】
新たな交通ネットワークの確保では▽高知駅秦南町線の整備を22年度完了▽愛宕町北久保線の整備▽曙町西横町線および鴨部北城山線の整備▽旭町福井線の整備を17年度完了▽国道33号旭地区の整備を16年度から、国・県とともに旭駅周辺の市街地整備に合わせた整備
安全な道路機能の確保では▽緊急輸送道路の橋梁耐震化を19年度に84%▽路面下空洞化対策を16年度から
住みやすい都市の形成では▽立地適正化計画を15年度策定▽東石立町市営住宅の建て替えを20年度完成▽空き家等対策計画を18年度策定
豊かな自然環境の保全では▽公共下水道の普及率を14年度末の57・3%から20年度に61%▽合併処理浄化槽の普及促進を継続▽次期鏡川清流保全基本計画を16年度策定
消防署所の再編では、▽北消防署(仮称)の17年度開署▽中央消防署(仮称)の設計・建築工事を16〜18年度
【活気溢(あふ)れるにぎわいのまちづくり】
商工業の振興では▽一宮産業団地(仮称)の早期完成▽仁井田産業団地(仮称)の早期完成▽新たな産業団地の整備着手を16年度から
商店街の活性化では▽図書館西側敷地、補導センター跡地の有効活用▽新図書館西景観形成重点地区の良好な景観の形成に寄与する整備への助成
観光の振興では▽桂浜公園の整備を20年度概成▽浦戸・長浜地区の道の駅の調査、準備を15年度から▽東部総合運動場の施設拡充として、多目的ドームを17年8月完成、19年度から多目的グラウンド整備
【暮しをサポートするまちづくり】
▽市立保育園5園の改築工事と民間保育所13園の耐震化事業費補助を18年度完了▽市内2カ所で中学校給食センター整備を18年度完了
【新たな協働と連携のまちづくり】
地域活動拠点の整備・確保では▽社会福祉会館(仮称)の建設に18年度着手、高知市社会福祉協議会や高知市生活支援相談センターなどを配置した地域活動拠点▽木村会館の改築を20年度完成、老朽化が進んでいるため旭地区のコミュニティセンターとして改築し機能を充実させる
提供:建通新聞社