三重県県土整備部は、9月補正予算案に計上した伊勢志摩サミットの開催に係る舗装整備などの事業概要を明らかにした。全体事業費は54億4690万円で、このうち道路事業関係に約48億円を充て、119カ所で整備を行う。10月6日に行われた県議会県土整備企業分科会で県側が説明した。
来年5月に開催される伊勢志摩サミットに向けて、関係会場周辺、主要交通結節点周辺、周辺道路で走行性の確保、警備上の視認性確保などを目的に舗装整備、河床整備、照明灯設置、標識設置などを行う。要人・関係者に限らず、来訪者、地域住民の利便性にも配慮した整備を行う。
道路事業は、21路線で119カ所、48億3900万円を投入し、舗装、案内標識設置、ガードパイプ設置、照明灯、区画線設置、監視カメラ設置、橋梁再塗装を行う。河川・砂防事業は、2河川などで3カ所、1億6900万円を投入し、河床整備、河川除草、急傾斜施設修繕を行う。海岸事業は、3海岸で8カ所、4200万円を投入し、護岸ほか海岸施設修繕、照明灯設置、遊歩道修繕・景観整備を行う。港湾整備は、4港湾で10カ所、3億6300万円を投入し、港湾施設修繕、港湾管理道路修繕、沈廃船撤去、ごみ除去を行う。都市計画事業は、2路線などで3カ所、3300万円を投入し、ガードパイプ設置、景観整備を行う。
分科会では、次年度の整備関連予算についての質疑があり、県側は直前の草刈りやパトロール程度を予定していると説明。また、次年度以降、当該地域における事業量の減少を懸念する質疑があったが、県側は、整備箇所は絞り込まれたものであり、次年度の予算に大きく影響を与えないと説明した。
事業別、地域別の概要は次の通り。
・道路事業
▽伊勢市―10路線、32カ所、9億9700万円▽鳥羽市―7路線、29カ所、13億5700万円▽志摩市―12路線、50カ所、24億3200万円▽その他―4路線、8カ所、5300万円
・河川・砂防事業
▽鳥羽市―1河川、1カ所、9400万円▽志摩市―1河川・1急傾斜、2カ所、7500万円
・海岸事業
▽鳥羽市―1海岸、5カ所、100万円▽志摩市―2海岸、3カ所、4100万円
・港湾事業
▽鳥羽市―1港湾、1カ所、2億2300万円▽志摩市―3港湾、9カ所、1億4000万円
・都市計画事業
▽伊勢市―2路線、2カ所、2800万円▽鳥羽市―1港湾、1カ所、500万円
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建通新聞社