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日刊建設工業新聞
2015/10/07

【鳥取】県河川委員会/整備計画をおおむね了承宇田川でも概要説明 千代川下流左岸など2件

 県河川委員会(会長・前野詩朗岡山大学環境理工学部教授)は5日、千代川水系(下流左岸ブロック)の河川整備計画案を了承した。また、日野川水系水貫川の河川整備計画案も基本的な考え方をおおむね承認。今後、県は2件の整備計画を今秋中にも国土交通大臣に申請する。
 千代川左岸ブロックでの整備対象は大井手川(菖蒲工区)と野坂川。大規模洪水が起きた1979年(昭和54年)10月の流量を想定し、今後10年間の整備計画を策定する。
 大井手川・菖蒲工区は山ケ鼻橋上下流1500bを拡幅するほか、野坂川との合流部対策で築堤や護岸、堰、樋門を130bにわたり整備する。
 一方、野坂川では下流の千代川合流点(安長橋)から大井手川合流地点まで925bの間で、河道掘削や堤防を補強する。
 また、日野川水系の河川整備計画に水貫川を追加する計画は、87年(昭和62年)10月の台風19号による米子市皆生地区の浸水被害を受けて策定する。水貫川下流部の内水対策として、皆生樋門付近にある排水機場ポンプの増強と日本海への放水路を整備する。
 計画について、委員会からは皆生樋門からの洪水処理毎秒12dの排水に理解が示された。ただ、排水機場と放水路の処理区分を計画案に明確にすべきか疑問が出され、今後調整することになった。
 また、米子市淀江町・宇田川河川整備計画で概要の説明があった。河川断面が足りず、2011年(平成23年)にはJR山陰線から上流で浸水被害があったばかり。「輪中」の整備など対策工法の比較検討案が提示された。宇田川をめぐっては昨年6月、地元住民が計画策定協議会を立ち上げ、対策を検討している。