静岡市は、「静岡市立大学」設置に向け可能性を検討していく。9月30日の市議会9月定例会で、田辺信宏市長が方針を明らかにした。
市内の高校卒業生約6500人に対して、市内大学への入学者は約4500人に留まっていることから「受け皿を増やしていき、人口の流出をせき止める“ダム”を作る必要がある」とし、「既存大学の学部等の新設を支援、誘致、大学・短期大学・専門学校等の高等教育機関の誘致などに取り組む」と、既存大学の学部新設支援や誘致は、現在策定中の総合戦略に盛り込んであることも明らかにした。
その上で、市自らが大学を設置することは「若年層の市外流出を抑制するだけでなく、魅力的な学部や独自のカリキュラムなどによる地域に根を下ろした人材育成、また、社会人や高齢者の生涯教育に向けて、学ぶ場を提供することになる」と、多様な可能性に富んだ選択肢になると強調。
今後、経済界や大学等高等教育にすでに取り組んでいる県内や既存の大学関係者など、幅広く多くの協力の下、大学等高等教育の在り方を検討する中で、市立大学設置の可能性についても合わせて検討していく。
提供:建通新聞社
(2015/10/5)
建通新聞社 静岡支社