日本工業経済新聞社(茨城)
2015/10/02
【茨城】 県が関東初の4週8休モデル工事実施へ
県土木部検査指導課は、若手入職者の確保に向け、4週8休(完全週休2日制)を確保したモデル工事を、今月1日以降の起工決議の工事から実施すると発表した。水戸、筑西、常陸大宮、土浦の4土木事務所の土木工事(道路改良舗装など)で4件程度行う。4週8休の取り組みは、九州、中部、東北の地方整備局や、長野県で実施しているが、関東では初となる。
建設業では、若手技術者(作業員)の入職が年々減少し、将来の担い手不足が大きな課題となっている。
そのため土木部では、担い手の確保育成と労働環境改善を一体的に進める取り組みの一つとして、4週8休を採用したモデル工事を実施し、県内建設業の4週8休の休暇体制の普及に向けての効果や課題を抽出することとした。
10月1日以降の起工決議の工事から実施することとし、代表的な土木事務所として、水戸、筑西、常陸大宮、土浦の4土木事務所に周知した。
まず工事受注者には、4週8休を考慮した実施工程計画を立ててもらう。県でも公告の際には4週8休に対応した標準工期を設定するが、受注者が工程を組んだ際に工期が足らなければ臨機応変に対処する。
また工事現場のプロジェクトボード(工事看板)などにモデル工事であることを明記し、建設業でも4週8休を意識し取り組んでいることをPRする。
工事場所も、県民に目に付きやすい路線を選定する。
特記仕様書には現場の環境美化に努めるよう記す。そのイメージアップの際、必要な経費には応じる。
さらに取り組み度合いに応じて、工事成績の加点評価を行う。なお取り組みに非協力的な場合には減点評価を行う。
工事完了後には受注者にアンケート調査を実施し、工事過程で発生した課題を検証していきたい考えだ。