福島建設工業新聞社
2015/09/29
【福島】県土木部/積算基準類改定施工パッケージ導入
県土木部は10月1日付で、土木工事・業務委託の積算基準類を改定する。工事の積算基準改定は、施工パッケージ型積算方式への移行が主体。歩掛りは新規に2工種を設定したほか、維持修繕の歩掛りで小規模施工用を追加。5工種で現場実態に合わせた改定を行った。業務は積算基準改定で、打合せ協議の歩掛りを共通化するなどしたほか、共通仕様書の改定で、テクリスに登録できる担当技術者の上限を、これまでの3人から8人に変更。配置技術者の資格要件も拡大した。適用は同日起工分から。
同部は、例年10月に行っている積算基準の年度改定を今年度、一部前倒しし、改正品確法に対応した諸経費引き上げ等の改定を、4月1日付で適用しており、土木工事標準積算基準の10月改定は、施工パッケージ型積算方式の導入がメーンになる。今年度はまず208工種で施工パッケージに移行する。
土木工事標準積算基準の改定ではこのほか@補強土壁工(帯鋼補強土壁、アンカー補強土壁)A連続鉄筋コンクリート舗装工の2工種を設定した。
補強土壁工は、工種区分を変更し壁面材の大型化に対応した歩掛り区分を設定。連続鉄筋コンクリート舗装工は、トンネル工事等で適用が想定される、横目地を設けない工法の歩掛りを新規設定した。
維持修繕関係では、施工単位の小さい小規模施工用の歩掛りとして@道路打換え工A欠損部補修工を追加。人力施工や小型機械による施工の実態に対応した。
現場実態を踏まえた改定は@補強土壁工A締切排水工Bコンクリート工(砂防)Cコンクリート舗装工Dトンネル濁水処理工の5工種。使用機械の見直しや細分化などを行った。トンネル濁水処理工では、諸雑費率を従来の2%から7%に引き上げるとともに、泥土の積み込みに要する費用として、大型土のう材料も対象化した。
共通仕様書(土木工事編)も改定。品確法改正への対応や、各種基準改定との整合を取った。
また、設計業務等標準積算基準の改定では、打合わせ協議の歩掛りを、測量、地質調査、土木設計、調査・計画の業務ごとに共通化して、第1章第1節「共通」に「打合せ等」として記載。発受注者以外を含めた「関係機関打合せ協議」の歩掛りも追加設定した。さらに土木設計業務では、難易度に応じた2つの歩掛り区分を設定した。
共通仕様書(業務委託編)の改定では、技術者に実務経験を積ませやすくするため、担当技術者のテクリス登録上限を見直し、これまでの3人から8人に増やした。これまでは実際に業務に携わる技術者でも、上限の3人を超える場合は担当技術者として登録されず、実務経験としてカウントされなかった。土木設計業務では、管理技術者になれる資格の範囲を拡大。土木学会認定技術者を追記するなどした。