福井県は、16年3月をもって閉校する春江工業高校の建屋を活用し、教育研究所および自治研修所を移転する方針だ。改修工事や備品購入など全体事業費は約5億円を想定している。
9月補正予算案では改修設計の委託に向け、875万9000円を計上。工事に関しては16年度に実施の予定だ。
全国トップクラスの学力をさらに向上させるため、研究・研修機能の強化を図るのが教育研究所移転の狙い。
具体的には、福井の教育力を映像や展示などにより全国に発信するほか、小学校英語の教科化や大学入試制度改革など新たな課題に対応した指導力を強化し、退職教員による若手教員への研修強化も図るとしている。
一方、耐震不足が指摘される自治研修所は、▽研修棟▽宿泊棟▽管理棟|の3棟で構成。以前に実施した耐震診断の結果、宿泊棟がD、残る2棟がCとそれぞれ判定されていた。
自治研修所の移転にあたっては今のところ、宿泊機能を廃止の方向で検討中。跡地利用については、現施設を解体するかどうかも含め未定としている。