北海道建設新聞社
2015/09/25
【北海道】釧路市が小中一貫校開設を検討−阿寒湖小・中を整備し
釧路市は、阿寒湖小と阿寒湖中を小中一貫教育の義務教育学校とする検討を進めている。併せて、耐力度調査により校舎と屋体で国の危険改築基準を満たすことが分かった阿寒湖中や、屋体の耐震強度不足が判明している阿寒湖小について、国の補助制度情報を収集。2016年度をめどに改築や合築などの整備方針を固め、基本設計を進める。
義務教育学校は、16年4月から施行される改正学校教育法で加えられた制度。小中9年間のカリキュラムを地域に応じて弾力的に運用できる。校長は1人で、教員は原則小中両方の免許が必要。校舎は離れていても、一体でも設置可能だ。
市は今後、保護者など地域住民との協議を経て、16年度をめどに方向性を打ち出す。
1974年の建設で阿寒湖温泉6丁目4の1にある阿寒湖中は、RC造の校舎2棟(2階、延べ1210m²、平屋、延べ385m²)と屋体(S一部RC造、平屋、延べ642m²)で構成。
一方、阿寒湖温泉5丁目6の1にある阿寒湖小は、78―79年に整備したRC造、2階建ての校舎3棟(延べ1510m²、延べ648m²、延べ419m²)と、78年完成の屋体(S一部RC造、平屋、延べ596m²)からなる。
13年度に実施した耐震診断で阿寒湖中の校舎と屋体、阿寒湖小の屋体で耐震強度不足が判明。保護者らは、小中一貫校を視野に入れた合築を要望している。14年度には阿寒湖中の耐力度調査をし、校舎、屋体とも国の危険改築基準を満たすことが分かった。
市内の市立小中学校で耐震補強に未着手なのはこの2校のみ。阿寒湖中の現地改築や阿寒湖小との合築、新施設の建設なども視野に入れた義務教育学校の検討を進め、方針が固まり次第、整備に着手。早ければ16年度に基本設計に着手し、実施設計、施工に取り掛かる考えだ。
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