長岡京市は、現庁舎の建替えについて、不動産証券化手法を導入した公的不動産(PRE)の再編を検討している。
同市は、国土交通省の不動産証券化手法等によるPRE活用に関するモデル団体として7月に選定。国交省の委託を受け、シンクタンクの日本総合研究所(東京都品川区)が同市に派遣された。
同市は、建替え後の市役所庁舎に併設する民間施設等について日本総研から10〜11月に提案を受ける予定。それをもとに庁内で検討を進め、28年度に基本構想としてまとめる考え。
現庁舎は、開田1丁目の本庁舎、本庁舎の周辺に分散する分庁舎1〜3の計4庁舎。規模は本庁舎と分庁舎3が計約9500u。現庁舎は耐震不足に加え、老朽化と狭隘化、バリアフリー化、庁舎の分散など多くの課題を抱えており、かねてから抜本的な対策が求められていた。
こうした中、本庁舎南側の開田保育所が神足小学校敷地内に移転し、開田保育所跡地が現庁舎の建替えに活用できる見通しとなった。本庁舎敷地は約5400u、開田保育所敷地は約5000u。これに加え、本庁舎西隣に隣接する京都信用金庫長岡支店(長岡京市開田1丁目)について、活用を視野に協議を進めていることを26年度3月議会で小田豊前市長が明らかにした。中小路健吾市長は小田前市長の方針をベースに建替えを進める方針。
新庁舎に必要な規模は、総務省の基準をもとに職員数や議員数などから延約1万6000uと見込む。同市は新庁舎の整備にあわせ、市民広場スペースや市民が集う公共施設を確保する考え。同市はこれまでに滋賀県長浜市の新庁舎を視察するなどしている。
同市は、25年度に庁舎耐震調査をアール・アイ・エー大阪支社(大阪市北区)で実施。その調査を踏まえ、26年度に庁舎建替検討調査を同社で進めた。
27年度は本庁舎、開田保育所、分庁舎3と本庁舎西隣の京都信用金庫長岡支店の敷地境界を確定し、測量して地積を求める。