徳島県は、県内にある大規模盛土造成地の危険度評価事前調査を12日付で開始した。委託先は応用地質徳島支店(徳島市)。地震時に地すべり崩落から被害を受ける危険性のある大規模盛土造成地を抽出し、住民への情報提供に向けた大規模盛土造成地マップなどを作成する。2016年3月10日までの期間で業務を完了させ、今後の危険度評価の実施と将来求められる対策に備えていく。
事前調査は、国の国土強靭(きょうじん)化基本計画に基づき、大規模盛土造成地の抽出(第1次スクリーニング)を実施する。この結果を基に住民の情報提供のための大規模盛土造成地マップを作成するほか、次のステップ「滑動崩落の危険度評価」(第2次スクリーニング)に向けた計画づくりを行う。なお、今回はあくまで第1次スクリーニング(大規模盛土造成地の抽出)と大規模盛土造成地マップの作成を主目的においており、実際に滑動崩落の危険度を評価する第2次スクリーニングの着手時期などは未定としている。
第1次スクリーニングでは、3000平方b以上の谷埋め型や腹付け型(高さ5b以上で盛土前の地盤面の水平面に対する角度が20度以上)の大規模盛土造成地を抽出する。現時点で前年に市町村から提供を受けた宅地造成地などの情報を基に、40カ所(延べ20平方`b)で盛土造成地の位置や規模の把握などを行い、大規模盛土造成地として抽出(県に中間報告)することにしている。
また、大規模土地造成地マップの作成では、全県版と市町村版を作成。大規模盛土造成地の種類などを記載し、住民に広報することにしている。
提供:建通新聞社