浜松市は、将来的な斎場の再編計画として浜松斎場(中区)を含む4斎場の利用を廃止し、2020年度以降の拡張を見込む浜北斎場(浜北区)など、3斎場に集約していく再編・整備方針の素案を明らかにした。10月16日から11月16日まで、市民らの意見を求めるパブリックコメントを実施する。
集約の対象は浜北斎場のほか、雄踏斎場(西区)と佐久間・水窪斎場(天竜区)の3斎場。高齢者人口の増加対策として、浜北斎場では既設の火葬炉を4基から10基に、雄踏斎場では3基から15基に増設する見込みで、20〜23年度以降に施設を拡張する計画。佐久間・水窪斎場は地域の人口を踏まえ、現在の2基体制(1基は予備炉)を存続する。
最初に拡張する浜北斎場は、既設の施設(鉄筋コンクリート造平屋1869平方b)と合わせ、延べ床面積を約3290平方b程度に広げる計画。本年度は玉野総合コンサルタント浜松事務所(浜松市中区)が環境影響調査を担当するなど、拡張整備に向けた準備を進めている。雄踏斎場については、拡張計画を今後検討する。
一方、利用を廃止するのは浜松斎場のほか、三ケ日斎場(北区)、天竜斎場(天竜区)、春野斎場(同)の4斎場。浜北と雄踏斎場の拡張整備が完了した後、2施設に火葬を振り分ける。4斎場の中でも、火葬炉14基を保有する浜松斎場は市内最大規模。築後40年以上が経過し、老朽化に伴う大規模改修や改築も検討したが、いったん稼働を停止する間の対応が行き届かないと判断し、廃止案に至った。また、浜松斎場の周辺には葬祭関連企業が多くあるため、企業側にも廃止に向けた説明を進めていく。
提供:建通新聞社
(2015/9/18)
建通新聞社 静岡支社