建通新聞社(神奈川)
2015/09/16
【神奈川】「かながわ地域連絡会議が発足」 〜建築系技能者の募集・訓練・就職あっせんまでをパッケージ〜
神奈川県内で新たな建設技能労働者確保の取り組みが本格化する。技能者の募集〜訓練〜就職あっせんまでをパッケージにし、2015年度から5年間で5000人の建設労働者を養成することを目標にした厚生労働省所管の建設労働者緊急育成支援事業。厚生労働省から事業実施の受託を受けた建設業振興基金が中央拠点となり、各地方の建設業団体が設置する地方拠点が実質的に事業を展開する仕組み。神奈川県内では、その地方拠点の主体となる神奈川県建設業協会や各専門工事業団体、さらに神奈川労働局など関係機関が連絡調整の場として「建設労働者緊急育成支援事業かながわ地域連絡会議」(以下、連絡会議)を組織。16日に横浜市中区で初会合を開いた。10月1日から1カ月間、躯体系技能者(建築)を対象職種として、15人程度をハローワークなどを通じて募集。11月中の約3週間程度、座学や実習を実施して技能習得を支援する予定。
同事業は、訓練生の募集〜訓練実施〜就職あっせんまでをパッケージとして、厚労省による委託事業として実施するもの。15年度分については建設業振興基金(中央拠点)が受託した。実質的に事業を展開するのは、各地方の建設業団体が設置する地方拠点。神奈川県内では、神奈川県建設業協会が事業への参画を決め、基金の地方拠点として神奈川駐在事務所を開設。事業を支援することにした。
今回、募集活動から訓練、就職あっせんなどを関係者の連携によってスムーズに実施するため、連絡会議(座長、神建協・金沢晴男事業部長)を設置した。16日の初会合で神建協の山下良一専務理事は、「神建協は元請け企業の集まりだが、協力会社を含め、業界全体としてメリットがあると判断した」と事業参画の経緯について話した。
連絡会議を構成するのは神奈川労働局、ハローワーク横浜、神奈川県(県土整備局、産業労働局)、神奈川県教育委員会、神奈川県型枠工事業協同組合、神奈川県鉄筋業協同組合、神奈川県建設業協会、建設業振興基金、全国クレーン建設業協会神奈川支部の各メンバー。
連絡会議では、▽訓練生募集の広報ツール、周知方法▽訓練カリキュラムの妥当性検討・内容精査▽募集状況の確認、対応方法▽就職あっせんの手順、あっせん企業の選定方法―などを検討するとともに、事業全体の進ちょくについて確認することにしている。
◇ ◇
連絡会議の委員は次の通り(@所属・職A氏名)。
▽神奈川労働局職業安定部―@職業対策課長A新津節治氏
▽横浜公共職業安定所―@業務次長A富永和義氏
▽神奈川県県土整備局事業管理部―@建設業課長A吉川和宏氏
▽神奈川県産業労働局労働部―@産業人材課長A木下公太郎氏
▽神奈川県教育委員会教育局指導部―@高校教育課長A岡野親氏
▽神奈川県型枠工事業協同組合―@事務局長A田中秀明氏
▽神奈川県鉄筋業協同組合―@常務理事A工藤桂一氏
▽神奈川県建設業協会―@事業部長A金沢晴男氏
▽全国クレーン建設業協会神奈川支部―@事務局長A戸田和吾
▽事務局・建設業振興基金―@神奈川県建設業協会駐在 専門役A片寄維男氏
提供:建通新聞社