建設新聞社
2015/09/15
【東北・岩手】最優秀者に梓設計/釜石市鵜住居スタジアム設計プロポ
岩手県釜石市は、「釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)」整備基本設計業務の簡易公募型プロポーザルについて12日、第2段階審査(ヒアリング)と評価基準に基づく最終審査を行った結果、梓設計を最優秀者として優先交渉権者に選定した。次点(優秀者)は針生承一建築研究所で、以上2社が参加した。
審査委員会は同市復興ディレクターを務める小野田泰明東北大学大学院教授を委員長とし、有識者ら7人で構成。講評では、業務組織として総合的な技術力が高く、大会運営時の提案に対しても動線やセキュリティ面に関しての踏み込んだ提案、後利用に関して無駄のない配置が提案されていたとし、その上で無理のない配置計画、技術チームの総合的な能力、説得力のあるコスト低減の提案内容が評価された。一方、イニシャルコストとランニングコストの比較検討が無いことから、今後、創造的な事後計画や現実的ライフサイクルコストの低減等について踏み込んだ検証を求めた。今後は、早々に見積を徴収し、委託契約を締結する。
業務範囲は@施設の設計(基本設計)A外構設計B地質調査その他施設の整備に必要な各種調査C概算工事費の算出および適切な発注方法の検討D地域との協議ERWC2019組織委員会との調整業務Fその他これらを実施する上で必要な関連業務。履行期間は2016年3月。
同市では「ラグビーワールドカップ2019」日本大会の国内12開催地の一つに選定されたことを受け、国際大会にふさわしい施設整備を目指し、復興のシンボルに位置付ける方針だ。建設地は同市鵜住居第18、19地割地内(旧鵜住居小・中跡地内)の敷地約9万平方b。4・5bほど嵩上げして、グラウンドを整備。施設用途は球技競技場、常設観客席、仮設観客席、関係諸室等となっている。
常設では、観客席6000席、スタジアム諸室800平方b程度で、フィールドは天然芝で計画。仮設は、観客席1万席、ワールドカップ関連諸室に4100平方b程度を見込んでいる。工事費は常設約11億円、仮設約8億円の計19億円を試算。
常設スタジアムは17年1月着工、18年2月完成を予定。サブグラウンド整備は18年7月〜同年11月までとし、仮設スタジアムは18年10月着工、19年3月の完成を目指す。
提供:建設新聞社