富山市は、富山ライトレールの延伸や複線化などを盛り込んだ「軌道運送高度化実施計画」を、国へ申請した。9月定例市議会へ上程し、事業実施の承認を諮る。
富山港線の富山駅北停留場から奥田中学校前停留場までの軌道区間約1・1キロを上下分離方式へ転換し、市が軌道区間の施設を保有・整備する軌道整備事業者、富山ライトレールが路面電車を運行する軌道運行事業者となる。
実施計画によると、富山駅北停留場を在来線高架下へ約90メートル延伸(上下分離方式)し、名称を富山駅停留場に変更。路面電車南北接続第2期として、駅北の富山ライトレール富山港線と駅南の富山地鉄富山軌道線を富山駅高架下でつなぐ。16年度に工事施行認可を取得し、20年3月の開業を予定している。総事業費は約10億7100万円。
複線化については、八田橋東詰めから奥田中学校前までの約340メートル区間が対象。永楽町地内で軌道を複線化することにより、安全な運行と定時性を確保し、利便性の高いLRTネットワークの構築を図る。駅間距離が長いインテック本社前と奥田中学校前間の永楽町交差点付近では、14カ所目となる(仮称)永楽町停留場を新設する。総事業費には8億8600万円を見込む。
設計は日本交通計画協会が担当。
このほか、既存低床車両7編成を市へ移譲し、新たに低床車両1編成を導入する。