金沢市議会9月定例月議会は10日、本会議を再開し、6氏が順に一般質問に立った。
野本正人氏(自民)が新しい交通システム導入などを質し、山野之義市長は「都市の基幹的な交通手段で、まちづくりに資する都市の装置でもあり、今年度策定する第2次金沢交通戦略において都心軸への導入を位置付ける」と明言し、「LRTはもちろん有力な手段と考えるが、来年度以降、専門家による組織を設置し、導入空間の確保、コストなどの課題も踏まえ、市民の皆さんの意見を聞きながら金沢にふさわしいシステムの選定など、導入に向けての取り組みを計画に進めたい」と意欲を示した。また、実際の運用には既存バス路線網の再編が大切であり、パークアンドライドの拡充も大きな課題とした上で「これらを一体的に取り組むことが必要。第2次金沢交通戦略の計画期間の後期となる平成31年から平成34年には導入に着手することを目標としたい」と強調。加えて、19日から22日までの4日間、武蔵から犀川大橋間で交通実験を行うとし、市内を9ブロックに分け、来月から市民説明会も実施していく。
麦田徹氏(みらい)が海側幹線4期区間の整備着手を契機に、沿道地域を市街化調整区域から市街化区域へ編入して計画的なまちづくりを推進すべきと提案。山野市長は「この地域は農業環境保全活用地区に位置付けられ、マスタープランでも今後、新たな市街化区域の拡大は行わないとし、市街化区域への編入は難しい。市として集落営農や農業法人化への取り組みを支援するなど、引き続き活性化策を推し進める」と答えた。