鹿児島建設新聞
2015/09/10
【鹿児島】九州地整、女性技術者意見交換会 女性が輝く業界づくりを
国土交通省九州地方整備局は8日、福岡市の東福第2ビルで「建設業に携わる女性技術者による意見交換会」を開いた。同整備局のほか、建設コンサルタンツ協会九州支部、全国測量設計業協会連合会九州地区協議会、全国地質調査業協会連合会九州地質調査業協会から女性技術職員が参加。女性が輝いて働き続けることができる、魅力ある業界づくりを目指し活発な意見が交わされた。
同日は、整備局から6人、3団体から各2人の計12人が出席。同局筑後川河川事務所の片ノ瀬出張所の原田佐良子所長が進行役を務め、「職場に入って良かったこと」や「やりがい」などのテーマに沿った形で意見交換が進められた。
会では、現状について「女性だからと言って特別扱いされることはない」「女性がいるだけで場が和む−と、地域の人からも喜ばれる」「地域貢献できる点にやりがいを感じる」など、前向きな意見が見られた。しかしその一方で、「子育てで早く帰らなければならないときなどは、周囲に引け目を感じる」「今後ステップアップしようと思ったときに、子育てをしながら時間外の仕事に対応できるか心配」など、不安要素が拭いきれない面も語られた。
また、「マイナスイメージを持たれがちな建設業だが、幅広い職種があり、昔からある構造物を次の時代につなぐことができるすばらしい仕事」とし、建設業の正しい情報や魅力を一般に向けて広く発信することが大事であると強調。さらに、「男性も子育てをする時代。会社全体でサポート体制を強化しなければならない」と、一丸となった取り組みを進める必要性が訴えられた。
同局企画部の足立辰夫技術調整管理官は「女性が携わることで、より品質も高まる仕事がある。女性が輝ける場をつくり出せるように、今後の施策に展開していきたい」と語った。