松戸市病院事業管理局は8日までに、同市病院事業整備構想策定支援業務の公募型プロポーザルで有限責任監査法人トーマツ(東京都港区港南2−15−3)を最優秀提案者に決定した。同プロポーザルでは3者から参加表明があり、辞退者を除く2者が企画提案書を提出した。次点者はアイテックだった。
病院事業を取り巻く環境変化予測、各施設の運営に係る現状分析及び敷地・建物等の現地調査等を行い課題点を整理したうえで、病院事業の方向性を検討し、整備構想(たたき台)を策定。併せて概算収支シミュレーションも作成する。履行期間は2016年3月31日まで。市は提案上限額を2900万円(消費税を含む)としてプロポーザルを実施した。
主な業務内容は、同市病院事業を取り巻く環境変化予測、国保松戸市立病院の現状分析、市立福祉医療センター東松戸病院の現状分析、市立福祉医療センター介護老人保健施設梨香苑の現状分析、同市病院事業各施設の現地調査、同市病院事業の方向性検討、同市病院事業整備構想案(たたき台)の策定、同市病院事業整備構想案に係る収支シミュレーションなど。
同市病院事業は、国保松戸市立病院(上本郷4005)、同附属看護専門学校(上本郷4182)、市立福祉医療センター東松戸病院(高塚新田123−13)、それに東松戸病院と同じ敷地内の市立福祉医療センター介護老人保健施設梨香苑等で構成される。
市立病院は病床数613床(一般病床605床、感染症病床8床)で、365日24時間体制の第3次救命救急や小児医療に取り組む東葛地域の中核的な病院。附属看護専門学校(看護課3年、募集定員40人)を併設し、臨床研修指定病院として医師や看護師の育成にも努めている。
施設の老朽化から、千駄堀地先に移転してRC一部S造(免震構造)地上9階(塔屋1階)建て延べ約4万7000u、病床数600床で建て替える計画で、本年度から清水建設の施工で工事に入る。新病院の開設予定は17年12月で、移転後は現在の場所の跡地利用等が課題になる。
また、東松戸病院は亜急性期から慢性期を担う病院として、急性期を担う市立病院と連携して地域の医療活動にあたっている。総病床数は198床(実稼働数178床)。
梨香苑は東松戸病院の付属施設として、医学的管理の下、入所定員50床(通所10人)で介護保健施設サービス(長期入所)、短期入所療養介護(ショートステイ)、通所リハビリテーション等のサービスを提供している。