一般社団法人プレストレスト・コンクリート建設業協会(則久芳行会長)と北陸地方整備局との意見交換会が8日、新潟市中央区にあるホテルラングウッド新潟で開催された。
会合にはPC建協側から則久会長、杉本武司、菅野昇孝両副会長、有馬浩史北陸支部長ら36人、整備局から藤山秀章局長、小口浩企画部長ら10人が出席した。藤山局長が「公共事業の大切さは理解されてきている。公共投資の安定的な確保を主張していく」と話し、「品質確保、適正な利益、若手の確保のためにも、品確法の改正が県や市町村にも浸透していくことが重要。建設業界は日本を支える重要な仕事」とあいさつした。
これを受け、則久会長が「昨年に若手育成支援を要請したところ、北陸では迅速に入札条件に若手育成支援が反映された」と感謝し、「協会は設立60周年の記念すべき年。今日は若手技術者の確保や品質確保、工期短縮にPCが有効なこと、インフラ長寿命化に向けた提案をしていきたい」と述べた。
意見交換では、PC建協側が生産性向上の観点から適切な工期設定を要望。これに対し局側は発注前の工事設計審査・施工条件検討部会や発注後の工程調整部会など、受・発注者がコミュニケーションを取り、適正な工期確保に努めると回答。また、工事量の平準化においては、局側と地方自治体とで意識に落差があると指摘するとともに、年度ごとの平準化にならないと地域で体制を確保できないとし、工事量の見通しが立つよう分析してほしいと訴えた。
そのほか、プレキャスト技術が活用できる環境整備やプレキャストPC床版による全面的な取替え、維持修繕工事でのPC技士およびコンクリート構造診断士の民間資格の活用などを要請した。