愛媛県は、鳥井喜木津線亀浦工区(伊方町)に亀浦トンネルを建設するため、本体工を施工計画型の総合評価方式で9月中に発注する。請負契約は県議会承認案件となり、12月県議会に諮られる。事業費は2015年度予算で1億円程度、16・17年度の債務負担行為として限度額12億円の予算措置を施しており、15年度に一括発注する。
概要は延長419b、全幅員8・5b、車道幅員5・5bの2車線、掘削はナトム工法。設計は芙蓉コンサルタント(松山市)が担当した。工期は約18カ月間。
鳥井喜木津線は、佐田岬半島の瀬戸内海側に点在する集落を結ぶ生活道路で、沿線には四国電力伊方原子力発電所が立地しており、発電所の有事の際、避難・救援道路として3ルートの確保を目指して整備が進められており、第1ルートは国道197号から伊方町道九町九町越線を経由して鳥井喜木津線を利用して伊方発電所に至るルート。第2ルートは国道197号から伊方町道湊浦伊方越線を経由して鳥井喜木津線を利用して伊方発電所に至るルート。第3ルートは国道378号から鳥井喜木津線を西に向かうルート。
第1ルートは道路改良が完了しており、残る2ルートの重複する亀浦地区内で幅員狭小や線形不良が解消されておらず、柿ヶ谷から亀浦集落間の約1・9`が大型車の通行できない区間となっている。
約1・9`のうち1・2`(亀浦拡幅)は、原発立地の特別交付金事業で現道拡幅が進められているが、亀浦漁港の背後地の延長700b(亀浦工区)は人家や倉庫が密集し現道拡幅が困難なことから亀浦トンネルを建設しバイパスとして整備する。
15年度には2億3500万円で調査(水文調査など)や工事(道路改良工事、トンネル工事など)が行われる。
提供:建通新聞社