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建通新聞社(中部)
2015/09/09

【三重】15年度計画など示す 三重県道路メンテ協

 国土交通省中部地方整備局、三重県、中日本高速道路、県内29市町などの道路管理者と関係機関で組織する「三重県道路インフラメンテナンス協議会」(会長=川村謙一三重河川国道事務所長)は9月4日、津市内で2015年度第2回協議会を開き、14年度の取り組み状況と15年度の点検の見通しなどについて協議した。15年度の点検業務では、管内の橋梁4830橋などで実施する計画を掲げ、市町へのサポートとして行う研修では、新たに橋梁補修設計などを行う予定を示した。
 冒頭、川村会長は、14年度に三重管内の全市町を含む全ての管理者が点検を実施し、実施率が100%だったことなどの成果を挙げ、「引き続き点検業務を推進し、点検から補修の段階に進め、メンテナンスのサイクルに乗せていくことが大切だ」と呼び掛けた。
 協議会では、三重管内の14年度の取り組み状況を説明し、橋梁は、管理施設数1万9608橋に対し、点検実施が1358橋で実施率は約7%となった。実施率は国全体が約8%、中部地方整備局管内が約11%だった。トンネルは、管理施設数231カ所に対し、点検実施が112カ所で実施率は約48%となった。実施率は国全体が約13%、中部地方整備局管内が約16%だった。道路付属物などは、管理施設数714カ所に対し、点検実施が222カ所で実施率は約31%となった。実施率は国全体が約15%、中部地方整備局管内が約17%だった。
 橋梁のうち、判定区分の状況を見ると、点検実施数1358橋のうち、判定T(健全)が714橋、判定U(予防保全段階)が490橋、判定V(早期措置段階)が154橋となり、判定W(緊急措置段階)は0件だった。
 メンテナンスサイクルを推進するために取り組んだ施策のうち、地域一括発注(市町の発注事務を県などが受・委託する方法)では14年度に7市町で実施した。道路構造物管理実務研修には、約230人、ウエルカム・出前講座には166人の市町の職員がそれぞれ受講した。技術支援の点検などのサポートでは、14市町、62橋を支援した。
 15年度の点検計画の見通しでは、14年度の計画に対し未実施となった件数を追加する形で、三重管内全体での見通しを示した。具体的には、橋梁が4830橋(うち14年度未実施数は70橋)、トンネルは20カ所(同1カ所)、道路付属物などは70カ所(同93カ所)とした。
 メンテナンスサイクルの施策のうち、地域一括発注では、9市町で予定しており、既に6市町で契約済みとなっている。道路構造物管理実務研修では、約270人の受講を予定。ウエルカム・出前講座では、13回の研修に加え、新たに橋梁補修設計(3回)を予定。技術支援の点検サポートでは、新たに設計サポートを追加する。
 各施設の道路管理者別の14年度の点検業務実績、判定区分Vの箇所数は次の通り。
〈橋梁〉全体・1万9608橋
 ▽国土交通省(全体948橋)―193橋(うち、判定区分Vは44橋)▽中日本高速道路(全体338橋)―9橋(同4橋)▽三重県(全体4216橋)―721橋(同54橋)▽三重県道路公社(全体7橋)―3橋(同0橋)▽市町(全体1万4099橋)―432橋(同52橋)
〈トンネル〉全体・231カ所
 ▽国土交通省(全体39カ所)―7カ所(同0カ所)▽中日本高速道路(全体24カ所)―0カ所(同0カ所)▽三重県(全体126カ所)―96カ所(同56カ所)▽市町(全体42カ所)―9カ所(同5カ所)
〈シェッドなど道路付属物〉全体・714カ所
 ▽国土交通省(全体280カ所)―48カ所(同1カ所)▽中日本高速道路(全体220カ所)―35カ所(同0カ所)▽三重県(全体179カ所)―115カ所(同55カ所)▽市町(全体35カ所)―24カ所(同3カ所)

提供:建通新聞社