福島建設工業新聞社
2015/09/07
【福島】国営かん排会津南部地区/用水路に小水力発電
東北農政局は、新規事業着手した国営かんがい排水・会津南部地区で今年度、会津若松市大戸町の門田幹線用水路に設置する小水力発電施設の基本設計を作成する。
発電した電気を、地区内にある水利施設の維持管理に活用するもので、水路に発電機、水路隣接地に変電設備と導水管、放流施設を設置する。
東北農政局は8月1日付で、現地事業所(会津南部農業水利事業所)を設置しており、小水力発電施設については今後同事業所が、北陸地方整備局阿賀川河川事務所と協議しながら、水量データを踏まえ性能・仕様を固める。
基本設計業務は11月下旬にも入札公告手続きになるとみられ、年度内にまとめる。工事は非洪水期に実施し、機械製作、据付、試運転を経て31年度の完成を予定している。
同事業は、会津南部農業水利事業(昭和52年度〜平成5年度、受益地は会津若松市、会津坂下町、湯川村、会津美里町の水田4320f)で造成された基幹農業水利施設の改修・更新を行う事業。総事業費82億円を見込み、予定工期は36年度までの10年間。
計画内容は次の通り。
▽頭首工@馬越頭首工=固定堰、擁壁、魚道、土砂吐ゲート改修等A富川頭首工=ゲート、開閉装置、魚道改修等▽用水路@大川幹線用水路=取水工、トンネル、水路橋、開水路改修等(1・3`)A門田幹線用水路=取水工、トンネル、開水路、管水路改修等(5・8`)B富川幹線用水路=開水路、暗渠、管水路改修等(4・4`)C水管理施設=水管理システム更新▽用水路=3路線全体の約3分の1区間を補修・補強▽水管理施設=管理機器一式の全面更新