金沢市の近江町市場商店街振興組合は、「近江町市場複合商業施設」整備事業に向けた基本計画の策定業務について、現在、委託準備を鋭意進めている。
近江町市場は中心商店街の核であり、古くから「金沢市民の台所」として親しまれ、全国から多くの観光客も訪れる。同事業の実施主体である組合では、老朽化が激しい既存商業施設「近江町市場名店街(駐車場併設〈駐車台数250台〉)」を、新たに近江町市場地区の交流拠点となる複合商業施設に再整備し、約300年の歴史を有する市場のさらなる活性化を図るため、これまでに施設整備に係る調査などを実施していた。
建設予定地は上近江町地内で、敷地面積約2430平方メートル。現地には、1974(昭和49)年竣工の近江町市場名店街S造5階建て延べ1万800平方メートルなどが立地し、敷地の一部は国道159号や、下近江町及び上近江町通りに面する。
建設規模は現時点で未定だが、商業・業務・公益施設と、駐車場を配する複合商業施設が構想されている。年度内に基本計画をまとめ、16年度以降、実施設計業務などに取り掛かる。また、2021(平成33)年に近江町市場が開場300年を迎えることから、組合では21年までに複合商業施設の完成、オープンを目指していく。
一方、市は基本計画の策定を支援するため、今年度当初予算に近江町市場暮らし・にぎわい再生事業費400万円を新規計上した。なお、同事業については『金沢市中心市街地活性化基本計画』に盛り込まれている。