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建通新聞社四国
2015/09/04

【徳島】徳島県道路メンテナンス会議が第2回会合

 徳島県道路メンテナンス会議(会長・竹島睦徳島河川国道事務所長)の2015年度第2回会合が、8月28日に徳島県庁で開かれ、四国地方整備局管内と徳島県内の橋梁、トンネルなど道路施設の14年度点検・診断実施状況や15年度点検計画、一括発注、研修の見通しなどを題材に話し合った。橋梁点検では、三好市の弓木橋などいずれも市町村橋の4橋で緊急措置段階に当たる判定区分Wに該当し、緊急措置を講じた結果報告があったほか、15年度は直轄も含め3239橋で点検を予定、または実施していることが報告された。
 徳島県内の14年度の橋梁点検結果によると、管理施設数1万2419橋(管理者=国・高速道路会社・県・市町村)のうち、1194橋で点検を実施。緊急に措置を講ずべき状態の判定区分Wに4橋が該当したほか、早期に措置を講ずべき状態の判定区分Vには293橋が該当した。このほか予防保全観点から措置を講ずることが望ましい状態の判定区分Uは605橋、健全な状態の判定区分Tは292橋だった。
 判定区分Wに該当した4橋は、三好市の弓木橋のほか、美波町の中田2号橋、佐那河内村の馬谷橋と大田原5号橋で、いずれも通行規制や仮受け材の設置などの緊急措置を実施済みとしている。
 また、道路トンネルは183本のうち16本(国5、高速道路会社5、県0、市町村6)の点検を実施。判定区分WとTに該当はなく、判定区分Vは6本、判定区分Uは10本。道路付属物等は404施設のうち118施設を点検。判定区分Wに該当はなかったものの、判定区分Vは13カ所、判定区分Uは58カ所、判定区分Tは47カ所だった。
 一方、県内の15年度の点検予定は橋梁で3239橋、トンネル9本、道路付属物等68施設。このうち最優先で点検すべき橋梁は、緊急輸送道路を跨ぐ跨道橋で56橋、跨線橋で25橋、緊急輸送道路を構成する橋梁で578橋。また、市町村の人不足・技術力不足を補うため、市町村が行う点検・診断を徳島県建設技術センターが受委託する地域一括発注について、15年度は14年度の美馬市と神山町に加え、上板町と海陽町が参加することが決まり、1市で点検業務を発注済み、1町で入札手続き中、2町で受託契約の手続き中であることが報告された。
 道路の老朽化対策で橋梁とトンネルなどは、国が定める統一基準により5年に1度、近接目視による全数監視を14年度から実施することになり、健全度T〜Wの判定区分を定め道路インフラを診断していく。計画的な修繕の実施や、必要な修繕ができない場合は通行規制や通行止めなどの措置が行われ、これに基づく評価・公表の見える化などメンテナンスサイクルを実施する。また、持続的にこれを回すため、大規模修繕・更新に対する補助制度を創設。都道府県に道路メンテナンス会議を設置し、メンテナンス業務では地域一括発注や複数年契約、国の直轄診断、跨道橋等に対する国や高速道路会社の点検と修繕代行のほか、地公体職員・民間企業の研修の充実や点検・診断技術者確保のための資格制度、適正な積算基準の設定や産学官によるメンテナンス技術の戦略的な技術開発推進の仕組みを構築している。
 会議では、市町村担当者から「つり橋の橋梁点検に関する技術、財政支援」や「5b未満の床版橋に関する修繕・更新の見極めとそれに見合う点検方法」「道路付属物の修繕に関する財政支援」などを求める意見があった。

提供:建通新聞社