京都府は、国道429号と国道9号が交差する新庄交差点の改良事業に着手するとともに、兵庫県との府県境にある榎峠について企画調査費を新規計上しバイパス事業のルート検討に入る。
新庄交差点は鋭角な変則交差点のため渋滞が発生し通行の支障となっている。新庄交差点から国道429号方面は兵庫県丹波市に抜けるルートだが、線形不良で歩道が無い状況。
府は、鴫谷川から新庄交差点までの改良事業に乗り出す。鋭角な交差点の解消、右折レーン設置などの改良を行うほか、現道拡幅・線形改良で渋滞を解消し片側歩道の整備で歩行者の安全確保を図る。鴫谷川を跨ぐ樋口橋(W5・5m)は架け替える方針。交差点部分は近畿地方整備局が改良を行う。
府は国道429号社会資本整備総合交付金事業(福知山市新庄)に約7億3000万円を投じる計画。事業延長は300m。幅員は6・5mから10・5m(車道3・25m×2、片側歩道2・5m、路肩0・75m×2)とする。事業期間は27〜33年度の7年間。
府は27年度に2000万円の事業費を充て、詳細測量、詳細設計を進める。
なお中丹西土木事務所は25年度に道路予備設計をエイト日本技術開発、現地測量等をオルサムで実施した。
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新庄交差点から南西側、兵庫県との府県境の榎峠(福知山市談法用)について京都府は、府単費でバイパス事業の企画調査費を27年度に新規計上した。事業化に向けた準備としてルート検討にとりかかるとともに、兵庫県との協議資料作成なども進める。
兵庫県は26年6月、社会基盤整備プログラムを改定。国道429号「榎バイパス」(兵庫県丹波市青垣町中佐治/バイパスL2065m(2車線))を盛り込み、「31〜35年度に着手」を掲げた。
一方、京都府は26年11月に山田啓二知事が榎峠の現地を視察。道路幅員が狭く、急カーブが連続している現状を確認した。27年2月議会で山田知事は、兵庫県のバイパス事業化を踏まえ、府として必要な調査を行うとともに、できるだけ早期に着手できるよう兵庫県と協議を進める方針を示した。
榎峠を巡ってはトンネル化し早期着工を求める決起大会が福知山市内で27年8月28日に開催された。
福知山市、丹波市で構成する国道429号(福知山丹波間)改修促進同盟会が開催したもので、一日も早いトンネル化実現に向け、京都府・兵庫県が連携を深めること、新庄交差点改良や額塚地内急カーブ解消等を含めた国道429号の全線改修を推進することなどの要望活動を展開していくことを確認した。