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北海道建設新聞社
2015/09/04

【北海道】新千歳空港の国際線駐機場が8機体制に−南側誘導路も新設へ 

 札幌開建は、外国人観光客の増加などを受け新千歳空港の整備を加速している。国際線ターミナルの駐機場拡張もその一つで、幅を約200m広げて駐機可能数を3機増やし、8機体制とする。この駐機場と滑走路を結ぶ南側誘導路も新設し、国際線ターミナルの発着円滑化を図る。
 現行の国際線ターミナル駐機場は幅が416・5mで駐機可能数は5機。1機の駐車スペースを確保するのに必要な幅は72・5mのため、3機分の増設に向け南側へ約200m拡張する。
 国際線ターミナルの駐機場と、メーンのA滑走路、B滑走路、平行誘導路は、ターミナル北側に設けられた誘導路で結ばれている。しかし発着便数が多く混雑している国内線ターミナル駐機場付近を通過しなければならない上、風向きによっては滑走路に出るまで、または着陸後に駐機場へ到着するまで約5`もの移動が必要になり、効率が悪かった。
 そこで、拡張する駐機場の南端と平行誘導路を直結する延長約2`の南側誘導路新設を計画。現在は土質調査を進め、誘導路の構造を検討している段階だ。
 途中で空港敷地内を貫きターミナルビルに直結する構内道路と交差する線形になるため、この部分では構内道路を地下化する。
 新千歳ICの新設により、苫小牧方面から千歳方面へ向かう車線は混雑が激しくなり、片側1車線ずつだった管制塔付近より南側を同方向のみ2車線に拡幅。そのため交差部付近は3車線の整備になるとみられる。
 同開建の担当者は「新千歳空港の深夜・早朝時間帯発着枠拡大などが工事の進ちょくにも影響するのでは」と話し、「2020年の東京オリンピックが完成の目安」としている。
 16年度の北海道開発予算概算要求では、新千歳を含む空港事業に前年度比145.4%となる119億円を盛り込んだ。新千歳の国際線旅客数は14年度に154万人を超えたが、道が掲げる外国人観光客300万人プロジェクトなどの影響で、今後もさらなる利用者の増加が予想されるため、同開建としても整備を急ぐ方針だ。