建通新聞社(東京)
2015/09/03
【東京】都 “2040年代の東京の都市像”検討開始
少子高齢化と人口減少社会を迎える2040年代の東京の都市の将来像を描き、それを実現するための方策の検討が始まった。東京都都市計画審議会(会長・近藤茂夫建設経済研究所会長)は2日、舛添要一知事からの「2040年代の東京の都市像とその実現に向けた道筋」の諮問を受け、同審議会の中に「都市づくり調査特別委員会」を設置。9日に同委員会の初会合を開いて今後の検討スケジュールや内容を固め、16年5月に中間報告、同年9月に答申をまとめることを決めた。
40年代の東京は高齢化率が3割を超え、どの都市も経験したことのない本格的な少子高齢・人口減少社会を迎えると予測されている。都では、こうした中でも東京が持続的に発展していくためには、長期的・広域的な視点から都市づくりを進めていく必要があると判断。都民の暮らしや働き方に関わる産業・経済、医療・福祉、芸術・文化などの分野も考慮しつつ都市の将来像を描き、それを実現するため具体的な方策を検討してもらうことにした。
都は現在、40年代を見据えた「東京のグランドデザイン」の策定に向け、有識者や専門家による意見徴集と議論を進めている。都計審の中に設けた特別委員会では、有識者・専門家の声を踏まえつつ、都市づくりに関する専門的な立場から調査・審議を行い、将来像の実現に向けた道筋を提示し、グランドデザインに反映させる。