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秋田建設工業新聞社
2015/08/31

【秋田】(宗)天徳寺/保存修理第1期工事を本日公告

 宗教法人天徳寺(秋田市泉三嶽根10の1、前田彰亮代表役員)は、同寺院の大規模修理に関し、保存修理工事を第1期、第2期に分けて発注する計画で、本日中に公募型で第1期工事を公告する。予定価格は4億3,101万8,000円(税抜)。秋田市に建築工事業(特定建設業許可)で登録されている営業年数6年以上の企業が対象で、木造重要文化財建造物の解体(半解体含む)保存修理工事の元請け実績が必要となる。
 公告する第1期工事では本堂や書院、開山堂を半解体するほか、素屋根建設や工事用道路、支障物を解体・撤去する仮設工事、発生材の処分を行う。今月4日から17日まで申請書を受け付け、10月5日に開札する。申請書は、同寺院が設置するホームページから入手して持参での提出となる。なお、入札にあたり低入札価格調査制度を採用する。
 天徳寺は本堂や書院、山門、総門などが重要文化財に指定されている寺院で、今回の修理は創建されて以来の大規模工事。秋田市教育委員会文化振興室によると、本堂と本堂奥にある書院、開山堂の保存修理がメーン工事となり、骨組みを残してほぼ解体しながら、当時の状態に復元する。総事業費は約22億円。
 修理は主に素屋根工事、解体、発掘調査、組み立て工事に分けて推進する。解体工事に着手する前に本堂、書院、開山堂それぞれに素屋根をかける。
 300年以上が経っているうえ重要文化財となっているため、解体に際しては部分ごとに番号をつけ、改変などの状況を細かく調査しながら、揚屋を行って発掘調査や組み立てを行う。解体調査で詳細を把握するため、特定の修理工法は決めておらず、その都度ごとに施設の状態を見極め、設計変更をしながら最適な方法を選定する。
 今後は、平成31年3月29日の工期で第1期工事を進め、31年度から第2期工事に着手する。第2期工事では、組み立て工事をメーンに行う見通しで、35年度の完成を目指す。
△寺院大規模修理
[計画概要] 本堂、書院、開山堂解体・建設:素屋根工事、解体、発掘調査、組み立て工事ほか、現況…本堂:入母屋造1F702.4u、書院:寄棟造1F350.7u、開山堂:寄棟造1F61.3u、10月=第1期工事(半解体修理、仮設工事)(〜31年3月)、31年度=第2期工事(〜35年度まで)
[事業費] 全体約22億円
[設計監理] 文化財建造物保存技術協会
[事業期間] 35年度まで
[施工地] 秋田市泉三嶽根10の1地内
[開札] 10月5日(第1期工事)
[問い合わせ] (宗)天徳寺 ●018−868−1700(13時〜16時)、https://sites.google.com/site/tentokujiakita/

提供:秋田建設工業新聞社