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建設新聞社(長崎)
2015/08/27

【長崎】公立新小浜病院 マリーナに移転新築

150床規模を計画
   18年春までに開院予定 完成後に現病院解体


 老朽化が進む公立新小浜病院の施設について「雲仙・南島原保健組合」(管理者・金澤秀三郎雲仙市長)は、移転建替えに向け、2015年度から本格的な事業に入る。15年度は整備スケジュールなどが盛り込まれた基本計画の作成が中心。以降のスケジュールに関しては当初、15年度基本設計、16年度実施設計を行い、16年度後半着工を予定していたが、若干遅れ気味となっている状況だ。18年春までの開院を予定。移転完了後、現病院の解体工事に入る。
 同組合が策定した基本構想によると、新病院のベッド数は現状と同じ150床規模。現在の1床当たりの床面積は約51平方bだが、全国的な水準が約70平方bといわれていることから、ある程度余裕のあるものとして整備する構え。外来の各診療科・検査部門等の効率的な配置とするほか、内科・外科を問わず一体的な運営ができるよう、病棟の構成に配慮する。
 建設候補地に関しては「現在地」と「マリーナ」の2カ所を比較検討。その結果、利便性や経済性、病院機能性、周辺環境面、災害対策面などの観点から総合的に判断。工事期間短縮や工事費抑制のほか、地震対策や津波対策に関しては地盤改良やかさ上げなどで対応が可能として、マリーナ案を新病院整備の適地と位置付けた。

公立新小浜病院周辺概要図

 現在までに、基本計画策定等支援業務を行う事業者を公募型プロポーザル方式で募集し締め切り。今月下旬にプレゼンテーションなどにより厳正に審査を行い、9月上旬にも最優秀提案事業者を決める方向。また、事業が遅れ気味となっている点について同組合は「できるだけ早く進めたい」とコメントした。
 現施設は旧国立小浜病院時代に建設されたもので、築後41年が経過。01年に行われた国からの病院移譲の際、内装工事や設備修繕工事等は行われたが、耐震改修や冷暖房等の設備改修はなされず、全体的に施設の老朽化が著しく進んでいる。ほか、病室や手術室等が分散していることも課題に挙がっており、建て替え計画が浮上した。
 財源については病院事業債や構成市による過疎債や合併特例債などを基本としている。
ksrogo