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日本工業経済新聞社(群馬)
2015/08/27

【群馬】群交協と県県土整備部が本気の意見交換会実施


群馬県交通安全施設業協同組合(峯ア寛理事長)は25日、同組合事務局の会議室で県県土整備部との意見交換会を実施した。当日は同組合から峯ア理事長、浅海政幸専務理事らが出席。県からは上原幸彦技監をはじめ、岩下勝則建設企画課長、小此木哲雄契約検査課長、若田部純一道路管理課長らが臨席した。
冒頭、あいさつに立った峯ア理事長は「他県では、業界の意見に耳を貸さないところが多いと聞いているが、群馬県については本日の意見交換を含め、われわれ業界からの意見・提案に耳を傾けてもらっている。きょうは最前線で活躍している若手の部会長も参加している。率直な意見を出し合うことで、本日の意見交換が有意義なものとなれば」と期待した。これを受け、上原技監は「ガードレールや標識類は、道路の安全に大切なものであり、県民の安全・安心を守るためにも群交協の皆さま方が不可欠。県と皆さんはパートナーであり、同じ目的を持って前を進んでいきたい」と述べた。その後、意見交換へと移り、土木事務所の枠を超えた現場代理人の兼務や発注の平準化、分離発注、自転車レーンのカラー化、道路標識と旧タイプ防護柵(1972年以前)の更新について議論を交わした。
土木事務所の枠を超えた現場代理人の兼務については、組合側から次年度以降の継続とともに、現在の試行から本格実施を求める声が出された。これに対し、県側から試行の継続意向は示されたものの、本格実施に関しては明言を避けた。
発注の平準化では継続実施とともに、ことしから試行したフレックス工期の専門工事への拡大についても議論された。フレックス工期について、県側は「道路、河川、舗装の工事でフレックス工期を試行しているが、これからアンケートを実施したいと思っている。この結果を踏まえ、専門工事への拡大の検討も考えたい」との見解を示した。
分離発注については、県側から「一括発注になりやすい工事があれば、逆にわれわれへ教えてほしい」との求めが出されるなど、県側が業界の課題にしっかりと耳を傾ける姿勢が見られた。これに対し、組合側からは「例えば、道路改良の各工区のライン工事だけを一括して発注するといった方法はいかがか」などが提案。この提案に対しても、県側は「一括なら、どの程度の発注ロットが良いのか」など、受発注者間にありがちな形だけの意見交換に終始せず、お互いが一歩踏み込み、課題解決に向けて情報を共有していた。
自転車レーンのカラー化では現在実施している新前橋駅東口側、高崎西地区、太田市木崎地区の3モデル地区を含めた計12モデル地区について、アンケートなどによる効果の検証を踏まえて実施していくことが県側から明らかにされた。
道路標識と旧タイプ防護柵の更新では、県側から点検結果を踏まえた更新作業に入っていることが報告。道路標識295基、旧タイプ防護柵もそれぞれ傷みの度合いなどから優先度を付けて5カ年で整備を進めていく。