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日本工業経済新聞社(群馬)
2015/08/27

【群馬】コンベンション施設整備基本計画改訂版案作成


県企画部は27日、県議会総務企画常任委員会に「コンベンション施設整備基本計画改訂版案」を提示した。整備手法は県が設計、建設、維持管理・運営の段階ごとに民間事業者に発注する従来整備方式にすると明記、PFI方式の可能性を排除した。2017年度中の着工、19年度中の完成、20年度の開所を目指す。また、施設周辺整備の事業費が約25億円になることも明らかにした。
施設整備手法をめぐっては、PFI方式による整備手法も検討されたが、導入可能性調査など詳細な調査を進めていくうちに、大きな経費節減につながらないことが分かったという。また、他県の同様な施設でPFI方式を導入した例がほとんどないことなどを踏まえ、従来整備方式で推進することを打ち出した。
施設整備・運営にあたっては◇華美を排し、機能的・実用的な施設とし、建設コストを抑え価格競争力を持った施設とする◇施設の管理・運営がしやすく、利用者の視点に立った使い勝手の良い施設とする◇効果的なサービス提供や効率的な運営などに配慮した運営体制とする−ことに留意していく。事業スケジュールも、17年度中の着工、19年度中の完成、20年度の開所に向けて推進していくことを初めて示した。
コンベンション施設の概算事業費は、展示施設や会議施設、駐車場、外構を含め、約280億円(用地費、防災関連事業費を除く)とし、従来の県の試算から変更はなかった。これについて、県コンベンション推進課の向田忠正課長は「民間コンサルに内容を検証してもらい『おおむねその通りでいい』との結論を得た。詳細な数字は設計をしないと出せないが、280億円を超えないように努力していく」と説明した。
議会からの提言を踏まえ、展示場面積の最終目標は2万u程度とし、当面は一定の需要が見込まれる1万uの多目的展示場を先行整備する。周辺利便施設整備の進展や施設の利用状況に応じて増設も検討する。将来の展示施設拡張用地を確保するとともに増設に配慮した設計を行っていく。
会議施設はメーンホール1室(1300u)、大会議室1室(600u)、中会議室4室(300u×4)、小会議室4室(75u×4)の計10室・3400u、駐車場は2000台規模とする。これらは従来計画から変更がない。敷地内の施設配置については決めておらず、設計を通して優れた案を決めていくこととなりそうだ。また、地元住民からの要望も考慮し、計画地の外周に緑地帯を整備することも新たに盛り込まれた。ジョギングや散歩ができる憩いの場となる空間整備を行っていく方針だ。
周辺道路整備についても、事業費が25億円程度を想定していることが初めて示された。これから用地補償調査を行う箇所もあるため、事業費は確定しているわけではないが、大きく変動することはないという。
施設北側を通る東毛広域幹線道路から直接アクセスできるよう、倉賀野堰用水路に沿った形でL約180m、W約27mの(仮称)コンベンション北口線を整備する。
南側の市道競馬場通り線からも進入できるようにするため交差点を設置し、東進方向への車線を2車線に増設する。さらに、市道高崎環状線との交差点部、主要地方道前橋高崎線との交差点部の拡幅も行い、アクセス機能の向上を図る。
コンベンション施設は、高崎駅から1qに位置する高崎競馬場跡地10・8haに整備。商業施設やホテル、オフィスなど周辺の都市機能や前橋・高崎を含む県央広域都市圏をはじめ県内各地域とも連携を図ることで、集客の向上を目指していく。