建設に親しみを持ってほしい 長崎県建設業協会 福祉共済団の助成金活用 子どもたちとお母さんが建設≠ノ親しみを持ってほしい―。(一社)長崎県建設業協会(谷村隆三会長)は、県内の幼稚園や保育園、小児科医院など約700カ所に建設にちなんだ絵本を寄贈。19日に長崎県私立幼稚園連合会、(一社)長崎県保育協会、長崎県小児科医会の代表者、さらに長崎市のしらゆり保育園の園児19人を招いて贈呈式を行った。
建協ではこれまでも、高校生や大学生、未就業者を対象に業界のアピールを進めてきた。だが、「子どもたちは将来の進路をもっと早い段階に決めている」との考えから、長期的視点に立って低年齢層にアピールすることにした。寄贈するのは、全国学校図書館協議会選定の『みんなで!どうろこうじ』『みんなで!いえをたてる』『ざっくん!ショベルカー』の3冊(いずれも、作・竹下文子、絵・鈴木まもる)。このうち『みんなで!どうろこうじ』は、調査から竣工までの舗装工事の流れを、多くの人や建機の働きを交えて詳しく紹介するなど、3冊とも優しくかつ緻密な絵で描かれた人や建機を通じて、建設業が楽しく理解できる内容だ。
これらの本を贈呈することで「子どもたちが建設に興味を持ち、いずれ業界で働いてみたいと思うきっかけになればと、ひそかに期待している」。さらに、母親が絵本をこどもに読み聞かせることで「子どもが進路や就職を決める際に、大きな権限を持つお母さんの理解を深めてもらいたい。当然われわれ業界も、期待に応えられるよう、もっと魅力的な産業にしていかなければならない」と、谷村会長は今回の取り組みの趣旨を説明している。
贈呈式で谷村会長は「私の孫の本棚にあった絵本をたまたま見たら、大変におもしろく、皆さんにも見てもらいたいと思いました」と、園児たちに語り掛け「大事に読んでください」と3冊の絵本を手渡した。園児たちは「ありがとうございました」と大きな声で応えた。
贈呈先は県内の公立保育園37カ所、私立保育園91カ所、認定こども園52カ所、保育園420カ所、へきち保育所29カ所、小児科医院80カ所の計709カ所。今後、絵本を3冊セットで各施設に郵送する。
これらの費用は(公財)建設業福祉共済団の助成金を活用して賄った。このため、すべての絵本に『寄贈 未来をつくる、建設業
長崎県建設業協会 建設業福祉共済団 2015年8月』と記したシールを貼っている。