静岡県は、東静岡駅南口の県有地(2・43f)に「文化力の拠点」となる施設を整備するため、基本計画策定専門家会議(会長・伊藤滋東京大学名誉教授)を設けた。初会合を24日に開催し、事務局の県がたたき台として、▽拠点施設は高さ60b以下(最大12階)とし、3階をグランドレベルにすることで、東静岡駅、グランシップとペデストリアンデッキでつなぐ▽古代東海道を活用したオープンスペースを設ける−などの整備イメージ案を示した。
県は、2014年度に策定した「“ふじのくに”の『文化力』を活かした地域づくり基本構想」を踏まえて、15年度〜16年度で基本計画を策定する。このため、専門家会議では@建物の施設計画(導入機能と規模、富士山の眺望を生かした建物配置、デザインなど)A外部空間のデザイン・景観(オープンスペースや建物の緑化など)B整備、運営の在り方(民間活力を活用したPPP、PFIなど)−について協議・検討する。
伊藤会長は「(拠点施設の位置する)駅周辺の街並みを考えないといけない。車道、歩道、看板、電柱などを含めて景観が重要」と、拠点施設を取り巻く街並み・環境から造り上げることを説いた。また、他の委員からは「景観から見た(東静岡駅地区の)空間再編が必要ではないか」「富士山の眺望を確保するための規制ができないか」「観光面では古代東海道の見せ方がおもしろい」などの意見が出された。
今後は、11月ごろ開催の次回会合で県が導入機能と規模などのたたき台を提示し意見交換する。15年度は第3回まで行い、建物や外部空間のイメージを確定する。16年度は上半期に2回の会議を行い基本計画を取りまとめる予定。
提供:建通新聞社
(2015/8/26)
建通新聞社 静岡支社