【藍住】藍住町は、「町文化ホール・公共施設複合化事業」(仮称)について、今秋にも発注する既設一部解体工事と造成工事の設計を7月末までにほぼ完了し、現在、必要な事業費確保に向けた作業を進めている。順調なら9月町議会定例会でこれら工事予算を提案、承認後速やかに工事を発注する考え。
造成工事については、切盛土量約7900立方b、残土処理量約8600立方bを見込み調整を進めている。既設解体工事については、建設地となるみどりの広場内にある諸施設が対象となるが、当初予定していた管理棟は残す形で、野外ステージやキャンプ場、駐輪場、流木などを撤去することにしている。今のところ解体工事は造成と別途で発注する見通し。順調なら2016年1月中の造成工事完了までを見込む。
事業は、役場庁舎東側に位置する奥野字矢上前32ノ1の町福祉センターなどの町有施設を統合し文化ホールを含む複合施設として整備する。計画規模は鉄筋コンクリート一部鉄骨造2階建て延べ5250平方b。核となる文化ホールの座席数は641席(固定席、1階421席、2階220席)を確保し、このうち11席を身体障害者用4席分に対応できるようにする。施設1階には施設西側のあいずみ広場(緑のマウンド)と正法寺川公園を結び通り抜けが可能な多目的空間「あいずみモール」を設け、文化ホール諸室を南側に、事務・活動諸室を北側に配置。第2のホールとして多目的ホール(リハーサル室)も設ける。調理室・キッズルームや社会福祉協議会・保健センター包括支援センター、健康ホール、会館事務室などもモール外周に配置する。2階には社会福祉協議会事務局やマルチルーム、非常用発電機室や機械諸室を設ける計画。建設事業費は34億円(解体除く)。一連の設計は久米設計大阪支社(大阪市西区)が担当している。
建築本体については、15年度12月議会承認案件で発注する方向で、事業費提案などの作業を急ぐ予定。順調なら17年6月末の建物完成、その後の試験運転を経て同年8月中の供用開始が見込まれる。外構を含めて18年度内の事業完了を予定している。
提供:建通新聞社