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日本工業経済新聞社(山梨)
2015/08/25

【山梨】規模適正化や合理化を/県施設総合管理計画骨子案

 県は、老朽化が進む県の公共建築物や公共土木施設の総合管理計画の骨子案を、20日に開いた有識者会議に示した。骨子案では、施設の老朽化や維持・更新費用の増大で現状では管理が立ちいかなくなる可能性があり、規模の適正化や合理化・コスト縮減に取り組むとした。一方で、リニア中央新幹線の39年開業を見据え、県の将来発展を見据えた投資も実施する。
 また、計画の目標として@重大事故ゼロA公共建築物の総量B個別施設計画(長寿命化計画)の作成C情報の一元化―を挙げた。
 総合管理計画は、県有施設や土木施設の老朽化や厳しい財政事情を踏まえ、施設などの管理の方向性など基本的な方針としてまとめる。18年度までに策定する個別施設の計画(長寿命化計画)の指針とする。計画期間は15年度から24年度までの10年間。
 14年3月末時点の県全体の公共建築物は735施設4283棟、合計延床面積は約185万u。一般的に大規模改修のタイミングとなる築30年を経過した割合は、15年3月末時点で延床面積で42・6%に達しており、今後の更新費用や改修費用が増大することが懸念されている。
 公共土木施設については、今後20年で建設後50年以上となるのは、橋梁(道路)で約66%、トンネル(道路)で約45%。
 これらに加え、人口減少や少子高齢化の進行、さらには富士山など観光振興、東京五輪の開催などを踏まえ、総合管理計画で管理に関する基本的な考え方を示すことにした。
 総合管理計画は本年11月にパブリックコメントを行い、12月中に策定する。
 有識者会議は、総合管理計画について意見を述べてもらうために設置し、20日に初会合を開いた。委員は、座長の杉山俊幸山梨大学理事・副学長など5人。