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北陸工業新聞社
2015/08/22

【石川】橋は複数案を検討へ/鼠多門等復元専門委開く/−県−/史実と道路機能面で

 第1回金沢城鼠多門等復元整備専門委員会(委員長・平井聖昭和女子大学前学長、事務局・石川県土木部公園緑地課)が21日、県庁内で開かれた。この中で車道上に架設されることになる鼠多門橋の復元方法については11月に予定する次回会合で複数案を検討することを決めた。
 専門委員会は、金沢城公園第3期整備計画の柱である鼠多門および鼠多門橋の復元整備にあたり、調査や計画、設計、施工の各段階で助言を求めるのが目的。
 現存する古写真によると、1884(明治17)年に焼失した鼠多門は2階建ての瓦葺きで外壁が海鼠(なまこ)壁で仕上げられている。一方の鼠多門橋は現在の尾山神社である金谷出丸(かなやでまる)と金沢城の玉泉院丸を結んだ木橋で1877(明治10)年に取り壊された。規模は延長30メートル弱、幅員2・8メートル程度と見られる。
 委員からは「石垣上に門を作ることになるが、基礎については他の城郭を参考にすべき」、「石垣背面での発掘調査と合わせて地盤の強度を確認するためのボーリング調査の実施を」、「復元範囲として門のほか脇塀までを含むのか検討が必要」といった意見、要望のほか、交通量が多い道路(市道1級幹線70号尾山線)をまたぐことになる鼠多門橋の復元にあたっては史実と道路機能確保の兼ね合いから事務局が次回の会合に複数案を示して検討することを申し合わせた。
hokuriku