日刊建設工業新聞
2015/08/24
【鳥取】鳥取敬愛高校/校舎2棟・体育館を耐震化へ 南校舎3000uは改築 15億円見込む設計プロポで10月20日期限
鳥取市西町1丁目にある鳥取敬愛高校を運営する「学校法人」鳥取家政学園(野田修理事長)は、県庁に近い市街地にある現在地で同校の校舎2棟及び体育館(兼講堂)を耐震化する方針を決め、2015年度から設計業務に着手する。2010年度に白兎設計事務所(鳥取市)に委託して行った耐震診断(及び耐震計画)を踏まえ、改築と耐震改修の二本立てで耐震化する。設計者については指名プロポーザルで選定するため、このほど県内外の設計事務所に指名通知した。技術提案書の提出期限は10月20日。
県内の私立高校の耐震化は、今後、耐震化工事が本格化する鳥取西高校や米子東高校など一部の学校を除き、これまでに耐震化工事を終えている県立高校に比べて遅れている。このため、文部科学省、県では私学の耐震化を促進するため、助成制度を拡充し、耐震化を促している。これを受け、米子市の米子北高校と米子松蔭高校、倉吉市の倉吉北高校では、これまでに耐震化をほぼ終えているが、鳥取市の鳥取城北高校と同校は財政的な面を含めてなかなか具体化するまでには至らなかった。
このほど耐震化が決まった同校では、1955年の建築で、89年に創立50周年記念事業で改築した北校舎を除く、東校舎と南校舎、体育館の3棟が対象となる。校舎棟は64年に増築した東校舎が鉄筋コンクリート造3階建て延べ面積1821平方b、その後67年に増築した南校舎が鉄筋コンクリート造4階建て延べ面積2852平方b。体育館は68年の建築で、鉄骨造平屋建て延べ面積1114平方b。すべての建物が建築後40年以上を経過しており、これまでに老朽改修も含め耐震化が検討されていた。このうち、改築するのは、国道53号沿いにある南校舎の約3000平方bで、その他の建物は耐震改修する。技術提案競技を経て、年内に設計者を決め、16年度までに設計を行い、17年度に建築工事に着手する予定。総工費は約15億円を見込んでいる。敷地に制約があるため、工事期間中の仮設校舎の取り扱いが注目される。