福島建設工業新聞社
2015/08/22
【福島】設計変更ガイドライン/「営繕工事」版も策定へ
県土木部は、今年度に策定を予定している「設計変更ガイドライン」と「工事中止ガイドライン」について、土木工事に加えて営繕工事版も策定する。土木工事と同様に、国土交通省のガイドラインをベースとして、本県の実態を踏まえ修正・追加し、関係団体の意見も反映する。営繕工事は土木部以外の発注案件もあるため、県関係部局との調整も行い、県営繕工事全体を対象としたガイドラインとしてまとめる方針。土木工事と足並みを揃え、10月に素案をまとめ、28年2月に策定する予定。
改正品確法の運用指針で、適切な設計変更が義務事項に位置付けられたことに加え、工事現場での設計変更に関する明確な指針がこれまでになく、業界との意見交換会等でも継続的な課題となっていた。
設計変更の判断基準や手続きの流れなどを示した設計変更ガイドラインと、増額費用の考え方など主に発注者側の事由による工事一時中止で適切に対応するための指針となる工事中止ガイドラインを策定することで、発注者と受注者が共通認識の下で円滑に設計変更等ができる環境を整備する。
ガイドラインは、国土交通省にならい「土木工事版」と「営繕工事版」に分けて作成する。いずれも10月の素案作成、28年2月の策定を目指して作業を進め、28年4月から適用を予定している。
営繕工事は、国土交通省官庁営繕部が5月に策定した「営繕工事請負契約における設計変更ガイドライン」をベースとする。策定に当たっては本県の実情に合うよう修正するとともに、素案作成前後で建築・設備関係団体等と意見交換し、意見を集約、反映する。総務部や教育庁など他部局が発注機関となるケースが多いため、これらとの調整も行い、県全体のガイドラインとして策定する方針。