大阪市建設局は、平野下水処理場の汚泥溶融炉の改築更新に向けた検討に着手した。事業方式では、PFI方式やDBO方式などの導入も視野に入れており、平成30年代での更新完了に向けて、2015年度は汚泥処理方式や事業スキーム案の検討を進める方針だ。
対象となる既設汚泥溶融施設は、消化汚泥脱水ケーキを処理し、処理能力は150d/日。施設は処理場敷地内の南西側に配置している。
詳細検討は、「平野下水処理場汚泥有効利用等導入可能性調査業務」としてニュージェック(大阪市北区)に委託。維持管理基本構想の検討のほか、事業計画の検討、基本設計図の検討を行う。
炉の方式決定に当たっては、汚泥の有効利用を前提とした場合と、焼却による廃棄物処理などを含めた場合で、エネルギー比較、維持管理性、コストなどを総合的に判断する考え。また、汚泥の最終処理方式では、従来型公共施設整備手法のほか、PFI、DBOなど適用可能な事業スキーム案を検討し、課題や留意点を整理・評価。各スキームの事業期間や事業費算定も比較検討する。各スキームの検討では、民間事業者などへのヒアリングを実施し、民間の最新ノウハウを反映できるようにする。
平野下水処理場の所在地は、大阪市平野区加美北2ノ6ノ69。計画日最大汚水量は31万立方b/日。
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建通新聞社