西日本高速道路樺津工事事務所(宗方鉄生所長)は19日、東九州自動車道の未開通区間、椎田南〜豊前インターチェンジ〈IC〉間(7・2`)の現場見学会を開いた。
中津、宇佐両市、福岡県の豊前市、築上、上毛両町、中津、豊前両商工会議所、報道関係者など約70人が参加。
マイクロバスに分乗して、椎田南IC〜豊前IC間の工事現場を見学した。
工事未着手箇所のミカン農園の現場では、工事担当者が「現在、7月14日に行政代執行をした畑部分の作業準備中で、頂上部のミカン収穫作業所が撤去され次第、本格的な掘削作業をしたい」と説明。また、同地での本格的な掘削作業で出る土28万立方bのうち、25万立方bを盛土工事現場に運ぶとしている。
ミカン農園では、残る建物(収穫作業所)の明け渡し期限である7月22日までに所有者の理解を得られなかったため、同社は行政代執行の手続きをしている。
見学会終了後、高倉敏彦中津市消防本部署長が「管内の救急出動は年間約3600件で、うち北九州方面の出動は約150件。未開通区間が開通すれば、負傷者搬送時間短縮などで多くの命が救われる。安全第一で早期完成を願う」と訴えた。続いて、商工会議所や豊前市道づくりを考える女性の会が、それぞれ高速道路の必要性を訴えた。
中津工事事務所は、「建物の明け渡し状況や現場の土質など多くの課題はあるが、工事工程の短縮も検討して会社の努力目標である28年春の開通に向けて最大限努力したい」と話している。
提供:
大分建設新聞社