日本工業経済新聞社(群馬)
2015/08/18
【群馬】施工は藤田・石川JV 高崎の複合ビル
高崎市と医療法人山崎会が計画している複合ビル建設で、施工者が藤田エンジニアリング・石川建設JVに決まった。早ければ今月中にも着工し、2017年3月までの完成を目指す。建設地は田町地内の県道沿いの市有地。市は施設の一部を借り上げ、多世代交流施設や保育所などを創設する。
同法人によると、入札は3JVによる指名競争で、今月11日に実施した。担当者は「想定した価格より安い金額で落札された」と話すが、落札価格については非公表とした。
21日には地鎮祭を行い着工する予定で、現在施工者との契約を急いでいる。本格的に工事が始まるのは来月になるという。
ビルは10階建てで、このうち6フロアを市が借り上げる。1階は多世代交流施設、2階は保育施設、3、4階は特別養護老人ホーム、5、6階はサービス付き高齢者住宅、7〜10階は単身者向けの市営住宅になる予定だ。建物はSRC造で、延べ床面積は8078u。建築面積は1761uとなっている。
建設地は主要地方道高崎渋川線の田町交差点近く。敷地面積は2740u。以前市営駐車場に使っていたが、昨年閉鎖した。
同法人はこの計画とは別に、さまざまな福祉サービスを提供する複合施設の建設を、田町周辺で計画していた。担当者は「われわれの計画とは多少違いがあったが、同様のサービスが提供できると考え、事業への参加を決めた」と話した。
市は公有地活用の新たな試みとして、民間事業者負担で、市と事業者双方にメリットがある施設を建設する事業を考案。2012年度には事業者に山崎会を選定し、本格的に計画の検討を始めた。
施設は民間事業者主体で建設するため、国からの補助は受けるものの、市の財政負担はほとんどない。市は今回の事業をモデルとし、今後の公有地活用に生かしていく方針。