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建通新聞社
2015/08/18

【大阪】前払拡大市町村 近畿管内倍増 西保証調べ

公共工事の前払・中間前払金制度で、2015年4月時点までに前払金制度の改善を実施した近畿2府4県内市町村の割合が14年4月比で16・1ポイント上昇し、地区内全市町村の34・8%になっていることが西日本建設業保証大阪支店の調べで分かった。市町村数ベースでみると1年でほぼ倍増に近い32市町村が改善したことになる。
 近畿地区(大阪府、滋賀県、京都府、奈良県、和歌山県、兵庫県)全198市町村のうち、前払金制度で支払限度額の設定がない前払率4割を導入していた市町村は、14年4月時点では37市町村だった。
 14年5月に国土交通省近畿地方整備局長名で前払・中間前払制度などの拡大・導入による資金繰り円滑化を市町村長などの管内自治体に対し通知したことを受けて、新たに32市町村が制度を改善。15年4月時点で全69市町村が一律4割上限額なしとなっている。また、中間前払金導入済み市町村は84市町村から106市町村と1年間で22団体の増加となった。
 ただ、近畿地区の前払金制度改善市町村の比率は、中国地区や四国地区、九州地区と比べるとまだまだ低い。中間前払金制度も、九州地区と同水準で支払条件の改善余地は大きいと言える。
 西日本建設業保証大阪支店は、「品確法改正は、建設産業が活力を取り戻す契機。歩切りの根絶などを通じた適正利潤の確保や、前払金制度、中間前払金制度が普及し、資金繰りの円滑化による建設業の経営改善が進めば、災害時の対応能力が向上し、担い手の確保にもつながる」と分析する。また「中間前払金制度は、初めて利用した企業の9割がリピーターになっている。本年度より導入した市町村も多く、普及促進を通じて、建設業の経営改善の一助になるよう、積極的に対応する」としている。

提供:建通新聞社